- 2026/01/19 掲載
元アパレル販売員が「1日240時間」省人化、センコーで「物流DX人材」に激変できたワケ
連載:「日本の物流現場から」
Pavism 代表。元トラックドライバーでありながら、IBMグループでWebビジネスを手がけてきたという異色の経歴を持つ。現在は、物流業界を中心に、Webサイト制作、ライティング、コンサルティングなどを手がける。メルマガ『秋元通信』では、物流、ITから、人材教育、街歩きまで幅広い記事を執筆し、月二回数千名の読者に配信している。
「1日240時間」省人化させたセンコーのDX仕掛け人
「日本企業は、DXの取り組みは進んでいるものの、諸外国に比べて人材不足が著しく深刻である」。「DX動向2025」(IPA〈情報処理推進機構〉、2025年6月26日発表)は、このような日本企業が抱える課題を浮き彫りにしている。- 日本では何らかの形でDXに取り組んでいる企業が77.8%。これはドイツ(68.1%)よりも高く、米国(76.8%)と同水準。
- 一方で、DX推進人材の「量」が不足していると答えた日本企業の割合は85.1%。米国(23.8%)、ドイツ(44.6%)と比べると著しく高い。
- さらにDX推進人材の「質」については、「過不足はない」と回答した企業の割合は、米国(52.9%)、ドイツ(25.1%)に対し、日本ではわずか6.1%しかおらず、逆に86.1%の日本企業が「やや不足している」「大幅に不足している」と人材不足を訴えている。
こういった状況を考えると、優れたDX人材を抱えている日本企業は、それだけで競合他社に比べて優位性があると言える。
物流ジャーナリストを表看板に掲げる筆者は、仕事柄、荷主・物流事業者を問わず、日々さまざまな方と出会う機会に恵まれている。その筆者の目から見て、石川氏は、極めて優秀なDX人材である。
筆者が石川氏と出会ったのは2年前のこと。当時、営業職だった石川氏はデサント物流センターに、物流ロボット「t-Sort」(+Automation)を提案・導入し、1日当たり約30人相当(240時間)の省人化を実現した。
その提案力もさることながら、筆者が感心したのはDX仕掛け人としての石川氏の立ち位置である。石川氏が勤めるセンコーのような3PLは、サプライチェーンにおける物流領域の実務を担うが、あくまで主役は荷主である。したがって、どんな優れた改善提案も、荷主の承諾なしには実現できない。
自社ではなく他社、しかも顧客を納得させ、動かすというのは、社内改善よりもハードルが高い。だから石川氏のような人材は、単にDX人材と呼ぶよりも、DX仕掛け人と呼ぶほうが適切だろう。
では石川氏はどのような経験を経てDX仕掛け人に成長したのだろうか。 【次ページ】物流とITの素人に衝撃を与えた「上司との出会い」
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