記事 運輸業・郵便業 バス高速輸送システム(BRT)が神戸市などで開始、導入の3つのメリットとは? バス高速輸送システム(BRT)が神戸市などで開始、導入の3つのメリットとは? 2017/07/25 世界195都市で基幹交通として採用されているバス高速輸送システム(BRT)導入に向け、国内の大都市で模索が始まった。神戸市が7月から実証実験に入ったほか、福岡市や新潟市など全国で試験走行が進んでいる。BRTは地下鉄や鉄道ほどコストがかからず、路線バスより輸送力が大きい。福岡大工学部の辰巳浩教授(交通計画・都市計画)は「都市のにぎわいは常に動くが、その変化に対応しやすいのもBRTの強み」とみている。しかし、BRTが実力を発揮するための専用レーン確保が進んでおらず、新時代の都市交通として定着するための高いハードルとなっている。
記事 地方自治体・地方創生・地域経済 いよいよ過疎地「消滅」へ、平均70歳超の村議会は維持も困難に いよいよ過疎地「消滅」へ、平均70歳超の村議会は維持も困難に 2017/07/13 日本全体が人口減少に転じる中、過疎地域が一段と深刻な状況に追い込まれている。高知県大川村は村議会議員のなり手不足から町村総会の検討に入った。宮城県石巻市の雄勝地区は東日本大震災のあと、7割の住民が戻ってこない。その一方で、全人口の過半数を65歳以上の高齢者が占める限界集落の消滅は確実に進んでいる。奈良女子大大学院人間文化研究科の中山徹教授(都市計画学)は「人口減少がより深刻な段階に入った」とみている。聞こえてくるのは、過疎地域消滅に向けたカウントダウンかもしれない。
記事 地方自治体・地方創生・地域経済 水道施設が老朽化、日本の「安く安全な水」の時代は終わるのか 水道施設が老朽化、日本の「安く安全な水」の時代は終わるのか 2017/07/05 安く安全な水が24時間手に入る時代が終わろうとしているのだろうか。地方自治体が埋設した水道管の老朽化が進み、破裂、漏水などの事故は年間1,000件を超す。耐用年数を過ぎた水道管を更新し、良質の水を提供し続けるには、多額の予算が必要で、人口減少時代を迎えた自治体にとって予算確保は難題だ。政府は水道法の改正案を国会に提出、施設の所有権を自治体に残しながら、運営権を民間企業に売却する民営化で苦境を乗り切ろうとしているが、海外では民営化した事業を再公営化する動きも出ている。立命館大政策科学部の仲上健一特任教授(水資源環境政策)は「民営化のリスクカバーは容易でない」とみている。
記事 地方自治体・地方創生・地域経済 「限界マンション」が急増、やがてスラム化し廃墟となる 「限界マンション」が急増、やがてスラム化し廃墟となる 2017/06/27 修繕もままならず、廃墟と化すのを待つしかない「限界マンション」が全国で増えてきた。行き場のない高齢者が取り残され、都会に生まれた限界集落の様相を示している。そこに見えるのは、人口減少時代を迎えながら住宅の過剰供給に打つ手を持たない住宅政策の貧困ぶりと、世界に類のない速度で少子高齢化が進む未来の縮図だ。松本恭治 高崎健康福祉大 元教授(住居衛生学)は「日本には古いマンションを維持し、長く利用する仕組みがない」と批判する。老朽マンションが生き残る方法はないのだろうか。ヒントを京都市の古いマンションで見つけた。
記事 地方自治体・地方創生・地域経済 骨太方針で東京23区の大学増設を抑制、地方からも不満続出のワケ 骨太方針で東京23区の大学増設を抑制、地方からも不満続出のワケ 2017/06/14 政府は経済財政運営の基本方針「骨太の方針 2017」に東京23区内での大学の新増設を抑制する方針を盛り込んだ。若者人口の東京一極集中を是正するのが目的で、今後法規制の検討に入り、定員割れで経営悪化が続く地方大学の振興にも着手する方針。しかし、18歳人口が減少に転じる「大学の2018年問題」を前に、首都圏の大学は生き残りをかけて都心回帰と駆け込み定員増を続けてきた。地方に魅力的な職場も生まれていない。日本私立大学協会の小出秀文常務理事が「単に23区から大学を締め出すだけでは十分な効果を上げられそうもない」と指摘するなど、効果に懐疑的な見方が出ている。
記事 オープンソースソフトウェア SHIRASAGI(シラサギ) 野原 直一氏に聞く「オープンソースビジネスの王道」とは SHIRASAGI(シラサギ) 野原 直一氏に聞く「オープンソースビジネスの王道」とは 2017/05/22 野原 直一氏がウェブチップスを創業したのは、2013年のこと。その後、オープンソースソフトウェア(以下、OSS)として、Ruby on Railsで開発されたWebアプリケーション開発プラットフォーム「SHIRASAGI(シラサギ)」を開発する。その野原氏の胸にあったのは、「OSSビジネスの王道と呼べるモデルを徳島に根付かせたい」という思いだ。野原氏が考える「OSSビジネスの王道」とはどういうものなのか。オープンソースにかける思いを聞いた。
記事 システム開発ツール・開発言語 小中高校生が「AIプログラミング」で激闘、Rubyまつもと氏に続く才能は生まれたのか 小中高校生が「AIプログラミング」で激闘、Rubyまつもと氏に続く才能は生まれたのか 2017/04/21 日本人が開発した言語の中で、国際的な標準として高い認知を得ているプログラミング言語「Ruby」。その開発者であるまつもとゆきひろ氏の出身地、島根県松江市で2016年から始まった新しい取り組みのひとつが「スモウルビー・プログラミング甲子園(以下、スモウルビー甲子園)」である。高校生以下の若者たちが、GUIで簡単にプログラミング可能なスモウルビーという開発環境を使い、アルゴリズムの優秀さを競うことで新しい人材を発掘しようとする試みだ。2017年3月に松江市で開催された第2回大会の様子を現地で取材した。
記事 政府・官公庁・学校教育 大学の「2018年問題」、都心回帰進展も「立地依存」では生き残れない 大学の「2018年問題」、都心回帰進展も「立地依存」では生き残れない 2017/03/30 三大都市圏にある大学キャンパスの都心回帰が加速している。18歳人口が再び減少に転じる「大学の2018年問題」が間近に迫っているからで、大学事情に詳しい進路アドバイザーの倉部史記さんは「都心に移転した大学が志願者数を増やすなど、高校生に都心志向が見られる」と分析している。政府は東京一極集中を緩和するため、東京23区内の大学を地方へ移転させたい考えだが、大学側は生き残りをかけて都心回帰しているわけで、この流れがしばらく続きそうだ。
記事 セキュリティ総論 三豊市の標的型攻撃対策、全国の自治体に先駆けて「Cybereason」導入のワケ 三豊市の標的型攻撃対策、全国の自治体に先駆けて「Cybereason」導入のワケ 2017/03/28 メールに添付されたファイルを開くことでウイルスに感染する標的型攻撃の被害に遭った三豊市は、幸い個人情報流出といった実害はなかったものの、インターネットに接続する端末やサーバのセキュリティ対策を根本から見直す必要に迫られた。限られた人員で短期間にインターネット環境を復旧させるという困難な状況で、同市が選択したのはクラウド型侵入検知ソリューション「Cybereason」だ。他社のSOC※製品にはないメリットは何だったのか。
記事 政府・官公庁・学校教育 宇宙エレベーターの要素技術「テザー」「クライマー」の開発はどこまで進んでいるのか 宇宙エレベーターの要素技術「テザー」「クライマー」の開発はどこまで進んでいるのか 2017/03/28 宇宙エレベーター協会「JSEA」では、宇宙エレベーターの活動を促すために2009年から宇宙エレベーターチャレンジ「GSPEC」なる取り組みを継続している。ヘリウムバルーン(係留気球)からテザー(ケーブル)を落とし、テザー上に参加チームが製作した「クライマー」と呼ばれる昇降機をつけて上昇下降を行走するというこのチャレンジは、宇宙エレベーターに限らず、あらゆる社会課題を解決するための要素技術が詰め込まれている。GSPECのほか、大学や民間企業で行われている「テザー」「クライマー」といった要素技術開発の進展状況などを紹介しよう。
記事 政府・官公庁・学校教育 「宇宙エレベーター」の仕組みと実現への課題は?山崎直子氏、富野由悠季氏らが議論 「宇宙エレベーター」の仕組みと実現への課題は?山崎直子氏、富野由悠季氏らが議論 2017/03/23 宇宙エレベーター(軌道エレベーター)とは、赤道上から約3万6000キロの静止衛星軌道上からケーブルを上下に延伸し、地球まで到達した下向きのケーブルに昇降機をつけ、人や物資の輸送手段にしようという仕組みだ。20世紀後半まではSFの世界で語られていた宇宙エレベーターだが、ケーブル素材の強度に著しい進展が見られ、実現への期待も少しずつ高まってきた。日本では教科書の題材としても取り上げられるなど宇宙エレベーターへの関心も高く、宇宙エレベーター協会「JAPAN SPACE ELEVATOR ASSOCIATION(JSEA)」も設立されている。宇宙飛行士の山崎直子 氏、「機動戦士ガンダム」などのアニメ監督・演出家として著名な富野由悠季 氏らが、宇宙エレベーターの宇宙エレベーターに関する思いや、将来の方向性などについて活発な議論を交わした。
記事 地方自治体・地方創生・地域経済 「データ・人材・認知」で雇用創出、会津若松市は地方創生の新しいモデルになれるか 「データ・人材・認知」で雇用創出、会津若松市は地方創生の新しいモデルになれるか 2017/03/14 東日本大震災から6年が過ぎた2017年3月13日、アクセンチュアが展開している「福島イノベーションセンター」を大幅に拡充すると発表した。震災復興支援の一環として会津若松市に設けられた同センターだが、復興支援からさらに進んだ地方創生の足がかりとすべく、会津若松市や会津大学との協力体制をより強化する。会津若松市が2019年までに建設予定の「ICTオフィス」などを活用し、パートナー企業を含め200名を超える体制で最先端技術の開発、実証実験に取り組んでいくねらいだ。
記事 環境対応・省エネ・GX 東京五輪に向けた「禁煙」強化、外食市場にマイナス8401億円の大打撃? 東京五輪に向けた「禁煙」強化、外食市場にマイナス8401億円の大打撃? 2017/03/03 総合マーケティングビジネスの富士経済は3日、2016年10月に厚生労働省が公表した「受動喫煙防止対策の強化について(たたき台)」で示された喫煙規制や罰則が実際に施行された場合、外食市場に与える影響を外食店へのアンケート調査をもとに算出した。その結果を報告書「受動喫煙防止法案(たたき台)がもたらす外食産業の市場展望」にまとめた。
記事 政府・官公庁・学校教育 イーロン・マスクに挑戦するインドの宇宙開発は何がすごいのか イーロン・マスクに挑戦するインドの宇宙開発は何がすごいのか 2017/03/01 イーロン・マスク氏のスペース Xが、民間人2名を乗せた有人飛行を2018年に実施すると発表した。一方、インド宇宙研究機関(ISRO)は先月15日、104個の人工衛星を積んだロケットを打ち上げ、全ての衛星を軌道に乗せることに成功したと発表した。インドの宇宙開発は、米国・ロシア・日本・EU・中国に次ぐ世界6位のレベルに達しているが、厳格なコスト管理を重視する方向性が特徴だ。アジアでの事業者活動を支援するエクシール・エフ・エー・コンサルティングのインド人コンサルタント ガガン・パラシャーが、インドの宇宙開発動向を掘り下げる。
記事 政府・官公庁・学校教育 行政機関の技術責任者、約5割がデジタル人材を「民間」から探し出す 行政機関の技術責任者、約5割がデジタル人材を「民間」から探し出す 2017/02/24 グローバル諸国では、行政機関に勤める職員の高年齢化が進み、行政機関内の知識・知見が失われる危機にさらされている――。アクセンチュアは24日、日本、オーストラリア、フィンランド、フランス、ドイツ、ノルウェー、シンガポール、英国、米国の9か国において行政機関の技術責任者約800名に実施した調査結果を発表した。これによると、行政機関がスキル格差の拡大に対処するためには、デジタル技術に精通した若い人材の獲得・定着に向けて、機械学習や人工知能(AI)、生体認証など先進技術の導入が不可欠だという。
記事 グローバル・地政学・国際情勢 トランプ大統領下で起きうる「IT人材」3つのシナリオ 篠崎彰彦教授のインフォメーション・エコノミー(83) トランプ大統領下で起きうる「IT人材」3つのシナリオ 篠崎彰彦教授のインフォメーション・エコノミー(83) 2017/02/20 トランプ政権の入国規制が世界を揺るがしている。専門技術者の就労に必要なH-1Bビザも発給の厳格化が俎上に上がり、関連企業の株価が下落するなど、市場も敏感に反応している。実際にビザの発給が大幅に制限された場合、IT業界にはどのような影響が生じるであろうか。今回はこの問題について、いくつかのシナリオを考えてみよう。
記事 AI・生成AI AIに「認証制度」は必要? ガイドラインを整備する功罪とは AIに「認証制度」は必要? ガイドラインを整備する功罪とは 2017/02/10 2016年12月28日、AIネットワーク社会推進会議事務局が「AI開発ガイドライン」(仮称)を策定するための論旨をまとめた文書を発表した。その中にはAIの認証制度に関する記述があり、それをフォローする報道も見受けられた。最低限のルールやガイドライン(法律・倫理)は必要としても、学術研究も続いているサイエンス分野ともいえるAIに認証制度は必要なのだろうか。
記事 AI・生成AI インドのAI戦略はスタートアップと政府協力の国家防衛戦略に成長するのか? インドのAI戦略はスタートアップと政府協力の国家防衛戦略に成長するのか? 2017/02/09 AI(人工知能)がメディアをにぎわせている。日本では囲碁や将棋でAIがプロ棋士と互角以上の勝負を展開しているが、インドでも、昨年10月、Sanjiv Rai氏が開発したAI「MogIA」が、ドナルド・トランプ氏の大統領選挙の勝利を予測したと報道されるなど、AI熱が高まっている。しかし、ビジネスや行政など、人々の生活に広くAIが一般化するには、さらなる研究が必要だ。IT大国インドのAI事情はどうであろうか。アジアでのビジネスを支援するエクシール・エフ・エー・コンサルティングの現地コンサルタント、ガガン・パラシャーが解説する。
記事 ゼロトラスト・クラウドセキュリティ・SASE 警察庁らが取り組む「Web改ざん」パトロールの状況 警察庁らが取り組む「Web改ざん」パトロールの状況 2017/02/09 警察庁の発表資料によれば、平成27(2015)年内におけるインターネットバンキングでの不正送金の被害額は約30億7300万円にも及んでいるという。こうした中で、セキュリティ業界ではマルウェアやランサムウェアなど各種の攻撃ツールをパッケージ化したエクスプロイトキットを「無害化」あるいは「無力化」する対策に注目が集まっている。サーバーをテイクダウンしたりマルウェアを駆除(削除)するのではなく、間接的な方法で攻撃が行われても被害を受けないようにする対策だ。最近発表された日本サイバー犯罪対策センター(以下、JC3)による改ざんサイトの無害化の事例を紹介しよう。
記事 政府・官公庁・学校教育 高校生が見せた「オープンデータによるアプリ開発力」は日本の希望だ 高校生が見せた「オープンデータによるアプリ開発力」は日本の希望だ 2017/02/07 静岡県立島田商業高校 情報ビジネス科。科の名前に「ビジネス」があるのは、単なる飾りではなく、実践的な技術が身につくようなカリキュラムが組まれているからだ。意欲のある生徒には校外活動の機会を与え、また学校行事においても校外の人に門戸を開いている。高校生活3年間の集大成とも言うべき情報システム科の発表会を取材する機会を得た筆者は、公立高校とは思えないその本気ぶりと、生徒の実力を目のあたりにしてきた。
記事 地方自治体・地方創生・地域経済 自治体の「命名権ビジネス」、税収確保と住民合意のどちらを優先すべきか 自治体の「命名権ビジネス」、税収確保と住民合意のどちらを優先すべきか 2017/02/01 公共施設に企業や商品の名前を付ける「命名権ビジネス」が、日本に定着して10年余り。売却対象が大規模施設だけでなく、歩道橋や休憩所、公衆トイレなど小規模施設に拡大する一方、千葉市では企業から契約を途中で打ち切られる例が出たほか、京都市では住民の反対運動が起きている。鳴門教育大大学院学校教育研究科の畠山輝雄准教授(人文地理学)は「地方自治体にとって命名権売却は資金調達に有効だが、住民との合意形成もないまま進められているケースが目立つ」と指摘する。自治体の「命名権ビジネス」は曲がり角を迎えている。
記事 地方自治体・地方創生・地域経済 「東京一極集中」がさらに加速、いよいよ「危険水域」に到達か 「東京一極集中」がさらに加速、いよいよ「危険水域」に到達か 2017/01/26 東京圏1都3県の人口転出入を、2020年までに均衡させる政府目標の達成が危険水域に突入した。地方での雇用創出効果が見えないまま、転入超過が拡大し、東京一極集中が加速しているからだ。一時、話題になった企業の本社機能移転も、東京圏に移す企業が過去最多となっている。政府は東京圏の大学生向けインターンシップ(就業体験)を実施する地方企業を倍増させるとともに、東京23区内で大学や学部の新増設を抑制する仕組みについて検討することを決めた。しかし、明治大政治経済学部の加藤久和教授(人口経済学)は「2020年までに一極集中の流れを止めるのは難しい」とみている。
記事 政府・官公庁・学校教育 政府デジタルサービスとは何か? デザイン思考の政策形成でオープンガバメントを磨け 政府デジタルサービスとは何か? デザイン思考の政策形成でオープンガバメントを磨け 2017/01/19 企業のIT化の重要性は経営者の間に浸透し、こぞってIT戦略を立案・実行しているが、いま世界各地の政府では「電子政府」から進んで「政府デジタルサービス」に向かっている。デジタル化と同時に政策形成のやり方もデザイン思考に変え、オープンに政策形成をしようという動きがある。英国では、政府が政策デザイン・ラボであるPolicy Labを設立し、デザイン思考によるオープンな政策形成を進めている。東京大学 公共政策大学院 客員教授 奥村 裕一氏と英国 Policy Lab 上級政策顧問ベアトリス・アンドリュース氏が世界のデザイン思考の政策形成の歩みを解説する。
記事 セキュリティ総論 佐々木良一教授に聞く「インターネット分離」「メール無害化」、導入のポイントとは? 佐々木良一教授に聞く「インターネット分離」「メール無害化」、導入のポイントとは? 2017/01/18 マイナンバーの運用開始、日本年金機構における情報漏えいを受けて、総務省は各自治体に対して情報セキュリティの抜本的な強化を求めた。そこで注目を増したのが、インターネット分離やファイル・メール無害化などの対策だ。自治体のセキュリティ強化対策の報告書をとりまとめた東京電機大学 佐々木 良一教授に、報告書の概要とともに、自治体や企業がインターネット分離やファイル・メール無害化を実現する際に考えるべきポイントを聞いた。
記事 人材管理・育成・HRM STEM教育とは何か? アートを加えたSTEAM教育とは?成毛眞 氏に聞くAI時代の必須スキル STEM教育とは何か? アートを加えたSTEAM教育とは?成毛眞 氏に聞くAI時代の必須スキル 2017/01/17 「STEM(ステム)」とは、サイエンス(科学)の「S」、テクノロジー(技術)の「T」、エンジニアリング(工学)の「E」、マセマティックス(数学)の「M」を並べた造語だ。アメリカの教育現場から生まれた言葉で、最近ではこれにアート(芸術)の「A」を加えた「STEAM」といった言い方もする。元日本マイクロソフト社長で、現在はHONZ代表をつとめる成毛眞 氏に、いまSTEM教育やSTEAMに注目すべき理由について話を聞いた(2017年1月16日公開、2020年4月1日一部更新)。
記事 金融業界 インド高額紙幣廃止で進むキャッシュレス化、注目の5つの決済システムを解説 インド高額紙幣廃止で進むキャッシュレス化、注目の5つの決済システムを解説 2017/01/16 2016年11月8日、インドのモディ首相は高額紙幣廃止の声明を発表した。新紙幣への交換にかかる負担をはじめとし、現在もインドの日常社会に深刻な影響を与えている。しかし、裏を返せばこれは現金決済中心の社会からキャッシュレス社会へ脱皮する千載一遇の機会でもあり、官民挙げたIT開発や啓蒙活動が行われている。今回は前回に引き続き、インドの高額紙幣廃止を取り上げ、急速な広がりを見せている支払・決済のIT対応の最新動向をエクシール・エフ・エー・コンサルティングの現地コンサルタント、ガガン・パラシャーが解説する。
記事 地方自治体・地方創生・地域経済 古民家「再生」で地方創生、なぜ「限界集落」に観光客が殺到したのか 古民家「再生」で地方創生、なぜ「限界集落」に観光客が殺到したのか 2017/01/16 政府は12月、全国各地の歴史的な資源を活用した街づくりを支援する方針を固めた。古民家を宿泊施設などに改装し、観光客を呼び込むとともに、地域活性化を図るのが狙いで、兵庫県篠山市の丸山地区をモデルに、農家民泊の推進策や古民家活用の支援策を3月末までにまとめる。この方針について、島根大法文学部の飯野公央准教授(経済政策)は「地域の魅力が高まれば、訪日外国人観光客を取り込める」とみているが、徳島大総合科学部の田口太郎准教授(地域計画学)は「今後、競合が増え、地域間の競争が激しさを増しそう」と指摘する。古民家再生は地方創生の旗手になれるのだろうか。
記事 経営戦略 Society 5.0時代の新しい働き方、ギグ・エコノミーは何をもたらすのか 篠崎彰彦教授のインフォメーション・エコノミー(82) Society 5.0時代の新しい働き方、ギグ・エコノミーは何をもたらすのか 篠崎彰彦教授のインフォメーション・エコノミー(82) 2017/01/13 2016年に内閣府が定めた「第5期科学技術基本計画」では、狩猟社会、農耕社会、工業社会、情報社会に続く新たな社会として「Society 5.0」という概念が提唱された。情報のネットワーク化と人材の流動化が世界規模で進展する新たな社会では、どんな働き方が出現するだろうか。今回は複数のアイデンティティをシェアする「ギグ・エコノミー」の観点からこの問題を考えてみよう。
記事 地方自治体・地方創生・地域経済 IR推進法成立で「誘致合戦」が過熱、日本のどこにカジノができるのか IR推進法成立で「誘致合戦」が過熱、日本のどこにカジノができるのか 2017/01/10 カジノを含めた統合型リゾート施設(IR)整備推進法が成立したばかりというのに、地方自治体の誘致合戦が早くも本格化している。有力候補に挙げられる大都市圏の大阪府大阪市や和歌山県和歌山市、神奈川県横浜市などに対し、北海道苫小牧市や釧路市、長崎県佐世保市などは地方創生を掲げ、PRに懸命だ。だが、カジノの経済波及効果については、有識者の間でも意見が分かれる。大阪商業大総合経営学部の美原融教授(公共政策)は「適切な規模、内容のIR施設が建設されれば、地域への効果は大きい」と評価するが、静岡大人文社会科学部の鳥畑与一教授(国際金融論)は「恩恵を受けるのは関連企業だけ」とみている。
記事 政府・官公庁・学校教育 小・中学生が1日半でゲーム作り、静岡県川根本町がITキャンプを開催する理由 小・中学生が1日半でゲーム作り、静岡県川根本町がITキャンプを開催する理由 2016/12/27 静岡県榛原郡川根本町。静岡県の中央部に位置し、静岡市や浜松市、北は長野県と接する町だ。人口約8000人のこの町で、ICTを使った取り組みが進んでいる。今回はそのひとつ、12月23日から24日にかけて行われた子供向けのプログラミング教室を取材した。小・中学生にプログラミングに興味を持ってもらい、ITの基礎知識を身につけてもらうのが目的だ。