運用効率化のためジョブスケジュールの新規導入と監視ツールのリプレースを決定
レーベルゲートは、国内有力レコード会社の共同出資により、2000年に設立された音楽配信のサービス運営会社である。同社が運営しているPCとAndroid向け音楽配信サイトmora(モーラ)では、オーディオ450万曲、ミュージックビデオ2万4000曲を配信している。
2013年10月からは、CDを超える音質を持つ「ハイレゾ音源」の提供も開始。コアな音楽ファンだけでなく、より高音質を求める一般ユーザーにも広く受け入れられている。
同社のシステム部は、この音楽配信を支えるシステムはもちろん、基幹系も含めたあらゆるシステムを開発・運用している部署だ。そのシステムの特徴は、クラウドを積極的に活用していること。システム部1課 課長 櫻堂朝彦氏は次のように説明する。
「2012年の10月にサイトをリニューアルし、デジタル著作権管理(DRM)のない配信を開始したのですが、そのタイミングでAmazon Web Services(AWS)を採用しました。リニューアルまで時間もなかったので、機器を揃える必要のないAWSは都合がよかったというのが導入の直接の理由です。また、新しいことにチャレンジするにもよいタイミングでした。現在は、個人情報を扱うシステムはオンプレミスに残し、アクセスが大きく変動する音楽配信のシステム等をAWSに配置するハイブリッドな構成にしています」(櫻堂氏)
クラウドを積極的に取り入れた先進的な取り組みを行った同社だが、システムのジョブ管理およびステータス監視には課題も抱えていた。システム部2課 和田誠司 氏は次のように語る。
「プログラム、バッチなどのジョブは、システムの根幹をなすもので、これがうまく回らないとシステムが回りません。ところが、弊社にはジョブを適切に管理するシステムがなかったため、運用の非効率が目立っていました。また、ステータス監視についても、システムはありましたが、障害によってはアラートが大量に出て切り分けが困難になるなど、問題を抱えていました」(和田氏)
こうした問題から、ジョブ管理システムの新規導入とステータス監視システムのリプレースをすることになった。