- 2025/06/26 掲載
英シェル、BP買収報道を全面否定 英規則で今後6カ月提案禁止
米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは25日、関係筋の話として、シェルがBP買収に向け交渉中だと報じていた。
これについてシェルは声明で「最近のメディアの憶測に対し、シェルはBPへの買収提案を積極的に検討していないことを明確にしたい。また、買収提案に関してBPに接触しておらず、協議も行っていないことを確認する」と説明した。
さらに、「これは英国の企業買収規則のルール2.8が適用される声明だ。シェルはBPに対し買収提案を行う意図がないことを確認する。この結果、シェルはルール2.8に定められた制限に拘束されることになる」と明記した。
BPの株価は2020年以降、同業他社と比べて大きく出遅れている。再生可能エネルギーへの転換を進めたため、世界的な原油・ガス価格の高騰の波に乗り遅れたことが背景にある。
物言う株主であるヘッジファンドのエリオットはBP株の5%以上を保有しており、関係筋によると、BPは収益性を改善するため、さらなるコスト削減や投資抑制が可能だとエリオットは考えている。
UBSの株式アナリスト、ジョシュア・ストーン氏は「いかなる合併であっても、シェルの投資戦略を根本的に見直す必要があり、少なくとも当初は株主の信頼を損なうだろう」と述べた。
BPについては、「(エリオットを含む)株主が要求するとみられる上乗せ価格も事態を複雑にし、取引を困難にする。しかし、今回の報道によりBPの株価に一定の買収プレミアムが残り続けることになり、それが株価の下値を支える要因になる可能性が高い」と指摘した。
最新ニュースのおすすめコンテンツ
PR
PR
PR