- 2025/11/07 掲載
追加利下げに慎重、政府閉鎖で物価指標が欠如=米シカゴ連銀総裁
[6日 ロイター] - 米シカゴ地区連銀のグールズビー総裁は6日、連邦政府機関の一部閉鎖で経済指標の発表が滞り、インフレに関する公的統計が得られない状況の中で、自身は追加利下げに慎重な姿勢を一段と強めていると述べた。
グールズビー氏はCNBCのインタビューで、労働市場に関してはシカゴ地区連銀が2週間ごとに発表する失業率の推計値のほか、民間部門の各種データが発表されていると指摘。こうしたデータから労働市場はかなり安定していることが示されており、労働市場が悪化し始めた場合、かなり早い段階で反映されると述べた。
一方、インフレに関しては政府が発表する公的統計以外のデータがはるかに少ないと指摘。政府機関が一部閉鎖される前の統計ではインフレの上振れが示されていたが、物価情勢が悪化し始めてもこれを反映する数値はすぐには入手できないとし、物価上昇は自然に消えていくと予想し、利下げを前倒しして実施することに対し慎重姿勢を強める理由になっていると述べた。
グールズビー総裁は今年の連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を持っている。
連邦準備理事会(FRB)は10月28─29日に開いたFOMCで0.25%ポイントの利下げを決定。ただ、パウエルFRB議長は経済指標が発表されない中での政策運営を霧の中で車を運転している状態に例え、政府機関の一部閉鎖が続く中で指標の不足により経済の実態を巡る不透明感が払拭されなければ、今回の利下げが年内最後になる可能性を示唆した。
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