新興国市場の資金フロー、11月は純流出　株式売りが重し＝ＩＩＦ

Rodrigo Campos

[ニューヨーク １０日 ロイター] - 国際金融協会（ＩＩＦ）が１０日公表した報告書によると、１１月の新興国市場の債券と株式に対する外国人投資家の資金フローは４月以降初めて純流出となった。株式からの資金流出が８カ月ぶりの高水準だったことが背景。

債券と株式に対する純流出額は３９億ドル。１０月は２０５億ドルの純流入だった。

株式からの流出額は１８９億ドルに達し、３月以来の高水準を記録。一方、債券には１５０億ドルの資金が流入した。

１０月には中国を除く新興国市場の株式への流入額が２年ぶりの高水準となっていた。

１１月は中国株式から６９億ドルが流出。中国を除く新興国市場の株式は１２１億ドルの流出で、４月以来最大の流出となった。中国債券への流入額は約１２億ドル。１０月の７９億ドルから大幅に減少した。中国を除く新興国市場の債券は１３９億ドルの流入だった。

地域別ではアジアが９１億ドルの純流出となり、資金流出の大部分を占めた。株式から１４８億ドルが流出する一方、債券には５７億ドルが流入した。中南米、欧州新興国、アフリカ・中東は流入額がそれぞれ２０億ドル未満だった。