• 2026/02/13 掲載

EU貿易黒字が縮小、米関税と中国の攻勢が響く

ロイター

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[フランクフルト 13日 ロイター] - 欧州連合(EU)の貿易黒字が縮小を続けていることが13日公表の統計で明らかになった。米国の関税が対米輸出を圧迫し、中国からの輸入増加が域内生産の重しとなっており、EUの経済モデルへの脅威が浮き彫りとなっている。

昨年12月のEUの貿易黒字は129億ユーロと、前年同月の139億ユーロから縮小した。長年、輸出拡大をけん引してきた機械や自動車の販売が減少を続け、化学品の輸出も落ち込んだ。

最大の輸出先である米国向け輸出は前年同月比12.6%減少し、対米黒字は3分の1減の93億ユーロとなった。一方、中国に対する貿易赤字は268億ユーロと、前年の245億ユーロから拡大した。

昨年初めに米国が一連の関税措置を発表して以降、輸出は変動が大きくなっているが、変動をならしてみると、輸出の大幅な減少が鮮明だ。価格上昇により米国の輸入業者が購入を削減したり、調達先を他国へ切り替えたりしているためだ。

エコノミストは、欧州がこの失われた市場を取り戻すには数年を要するとみている。純輸出はこれまで成長の柱だっただけに、ユーロ圏経済は今後、年1%をわずかに上回る程度の低成長が続く可能性がある。

ただ、域内経済は現在のところ貿易ショックに対して耐性を見せている。人工知能(AI)関連投資や国内消費が加速しており、域内総生産(GDP)成長率は緩やかながらも底堅く推移している。

統計局が別途発表した昨年第4・四半期のユーロ圏のGDPは前期比0.3%増で、速報値と一致した。雇用も前期比0.2%増と堅調を維持している。

ソシエテ・ジェネラルの企業調査・為替・金利部門責任者、ケネス・ブルー氏は、「経済はほぼトレンド通りの年率1.25%で成長している。今年の見通しは非常に良好で、特にドイツで回復の兆しが見られる」と述べた。

ドイツが長年疎かになっていた防衛やインフラへの投資を強化していることも、国内支出を押し上げる要因として楽観視されている。こうした支出が本格化するには時間がかかるが、第2・四半期の統計を押し上げ、年末までに本格的な効果が表れる見通しだ。

JPモルガンのエコノミスト、グレッグ・フゼシ氏は「防衛関連の受注が鉱工業受注統計に現れ始めている」と述べ、今年も引き続き防衛分野に資金が投じられると予想した。

域外からの経済的な試練は、停滞していた域内改革を促すきっかけにもなり得る。欧州中央銀行(ECB)は、障壁を撤廃することで、米国の関税による貿易減少の影響を相殺できると推定している。

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