- 2021/01/12 掲載
インタビュー:アジア中心に海外勢の需要増加=イタリア国債発行責任者
記録的な低金利にも関わらず、欧州中央銀行(ECB)による国債買い入れ措置が今年もユーロ圏の国債市場を下支えすると投資家は見込んでいる。
ドイツやフランス、スペインの国債とは異なり、イタリアの期間5年以上の国債の利回りはプラスを維持している。
Iacovoni氏は、8月以降、日本の年金基金やアジアの主要政府系ファンド、アジア地域の中央銀行の間でイタリア国債への関心が高まっていると説明した。
イタリアでは他の欧州地域よりも早く新型コロナウイルスの感染が拡大し、すでに低迷していた経済を支えるため、多額の財政出動を強いられた。
イタリアの公的債務は、国内総生産(GDP)比160%に迫っており、ユーロ圏ではギリシャに次ぐ水準。ただ、ECBの国債買い入れ措置で借り入れコストは抑制されており、9日のイタリア10年債と独10年債の利回り格差は約100ベーシスポイント(bp)と、2016年以来の低さだった。
イタリア政府は先週、100億ユーロ相当の期間15年の国債を発行した。約520の投資家から1050億ユーロの応札があった。応札者の4分の3近くは海外投資家で、アジアやユーロ圏外の欧州各国の中央銀行などだったという。
財務省は2021年の国債発行は、20年の約5510億ユーロとほぼ同水準になると見込んでいる。21年には、国債の平均償還期間を7年に延ばす計画。2020年は6.95年、2019年は6.87年だった。
ガルティエリ経済相は10日、240億ユーロの追加景気対策を検討していると明らかにした。
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