- 2021/01/13 掲載
S&Pほぼ横ばい、景気回復期待で小型株が高い
[ニューヨーク 12日 ロイター] - 米国株式市場はS&P総合500種がほぼ横ばいで取引を終えた。景気回復への期待から景気動向に敏感なセクターが選好され、小型株に買いが集中した。
この日は米国債市場で利回りが一時上昇し、小型株主体のラッセル2000指数や金融、エネルギーといったシクリカル(景気循環)セクターが終始アウトパフォーム。ラッセル2000指数は1.8%上昇し、最高値で引けた。
ウェドブッシュ・セキュリティーズの株式トレーディング部門マネジングディレクター、マイケル・ジェームズ氏は、バイデン次期米大統領が打ち出すとみられる大規模な財政刺激策や新型コロナウイルスワクチンの供給拡大が景気を押し上げるとの期待があると指摘した。
ただ、投資家の間では決算シーズンを控えた慎重ムードが漂っているほか、トランプ大統領支持者の乱入事件を受けた議会での動きが注目されている。
民主党が、暴力を扇動したとしてトランプ氏の弾劾を目指す中、トランプ氏は12日、騒乱発生前に自身が行った演説は「適切」だったとし、自身の責任を否定した。
S&Pの主要11セクターでは通信サービスの下落率が1.5%と最大だった。
ジョーンズ・トレーディングの首席市場ストラテジスト、マイケル・オルーク氏は、議会乱入を受けてソーシャルメディア大手のツイッターやフェイスブックがトランプ氏のアカウント停止を余儀なくされたことから、これらの企業の影響力が浮き彫りになり、規制当局による監視が強まるとの懸念が出ていると指摘した。
一方、ウェドブッシュのジェームズ氏は、投資家は単に投資先をシクリカル銘柄やヘルスケア、金融株などにシフトさせているだけだとの見方を示した。
金融株の比重が高いラッセル2000は過去5営業日のうち3営業日を最高値で終了している。年初来の上昇率は7.7%とS&Pの1.2%を上回る。
S&Pのセクターでは、エネルギーが原油価格の上昇を背景に3.5%高となった。一般消費財も自動車などを中心に買いが入り、1.3%上昇した。
金融は1%高。昨年2月に付けた最高値を更新して終了した。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を2.06対1の比率で上回った。ナスダックでは2.26対1で値上がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は152億株。直近20営業日の平均は121億4000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 31068.69 +60.00 +0.19 31015.0 31114. 30888.
1 56 76
前営業日終値 31008.69
ナスダック総合 13072.43 +36.00 +0.28 13062.0 13105. 12963.
6 04 92
前営業日終値 13036.43
S&P総合500種 3801.19 +1.58 +0.04 3801.62 3810.7 3776.5
8 1
前営業日終値 3799.61
ダウ輸送株20種 13051.78 +182.23 +1.42
ダウ公共株15種 839.33 -3.98 -0.47
フィラデルフィア半導体 2988.02 +18.10 +0.61
VIX指数 23.33 -0.75 -3.11
S&P一般消費財 1344.38 +17.38 +1.31
S&P素材 488.08 +6.48 +1.34
S&P工業 765.17 +7.82 +1.03
S&P主要消費財 681.31 -2.10 -0.31
S&P金融 520.91 +5.48 +1.06
S&P不動産 218.53 +0.13 +0.06
S&Pエネルギー 328.98 +11.12 +3.50
S&Pヘルスケア 1360.72 -14.74 -1.07
S&P通信サービス 214.15 -3.26 -1.50
S&P情報技術 2269.84 -9.70 -0.43
S&P公益事業 312.42 -1.63 -0.52
NYSE出来高 11.12億株
シカゴ日経先物3月限 ドル建て 28215 + 25 大阪比
シカゴ日経先物3月限 円建て 28190 0 大阪比
*内容を更新しました。
(S&Pセクター別指数は関連コンテンツでご覧ください; リフィニティブデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります)
関連コンテンツ
PR
PR
PR