- 2021/01/22 掲載
米株はS&P・ナスダック最高値、バイデン政権の経済対策に期待
ダウ工業株30種も前日に付けた最高値を上回る水準で推移したものの、引けにかけて下げに転じた。
労働省が発表した16日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は90万件と、前週の92万6000件からやや改善したが、依然として高水準にとどまった。新型コロナ流行の勢いは衰えておらず、国内の雇用は2020年12月に続き、2カ月連続で減少する恐れがある。
一方、他の経済指標では住宅部門や製造業の堅調さが示された。
ナスダックは向こう数週間に決算を発表するアルファベットやアップル、アマゾン・ドット・コムなど大型株主導で上昇した。今週発表されたネットフリックスの好決算を受けて期待が高まっている。
ビーム・キャピタル・マネジメントのマネジングディレクター、モハナド・アーマ氏は「コロナ感染拡大の可能性を踏まえ、投資家は昨年の同じような時期に奏功した戦略に戻るだろう。IT(情報技術)や在宅勤務関連が好調になっている」と述べた。
構成銘柄にIT株を含むラッセル1000成長指数は今週、金融やエネルギーなど景気敏感株の比重が大きい同バリュー指数をアウトパフォームしており、今月前半の流れが反転している。
S&Pの業種別指数のうち21日の取引で上昇したのは、情報技術、一般消費財、通信サービスの3部門に限られた。
バイデン大統領が20日、キーストーンXLパイプラインの建設認可を取り消す大統領令に署名したことを受け、エネルギーの下げが目立った。
バイデン氏は、21日には新型コロナ封じ込めに向けた新たな戦略を打ち出し、検査の拡大やワクチン供給不足への対処、マスク着用義務、米国への渡航者に対する手続きなどに関する大統領令に署名した。
個別銘柄では、予定より早く決算を発表したインテルが取引終盤に買われ、6.46%高で終了。第1・四半期の利益と売上高の見通しが市場予想を上回った。
ユナイテッド航空は5.73%安。第4・四半期決算が新型コロナの影響で4四半期連続の赤字となり、2023年まで年間約20億ドルのコストを削減する方針を示した。
株式のバリュエーションが約20年ぶり高水準に達する中、相場がファンダメンタルズ(基礎的条件)に先走りしているか判断するうえで企業決算が重要な手掛かりとなる可能性がある。
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.49対1の比率で上回った。ナスダックでは1.30対1で値下がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は133億4000万株。直近20営業日の平均は129億2000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 31176.01 -12.37 -0.04 31198.01 31272.22 31120.92
前営業日終値 31188.38
ナスダック総合 13530.92 +73.67 +0.55 13521.48 13560.35 13454.08
前営業日終値 13457.25
S&P総合500種 3853.07 +1.22 +0.03 3857.46 3861.45 3845.05
前営業日終値 3851.85
ダウ輸送株20種 12899.06 -226.94 -1.73
ダウ公共株15種 857.90 -6.82 -0.79
フィラデルフィア半導体 3132.17 +47.13 +1.53
VIX指数 21.32 -0.26 -1.20
S&P一般消費財 1372.53 +7.54 +0.55
S&P素材 470.43 -7.18 -1.50
S&P工業 752.13 -6.17 -0.81
S&P主要消費財 671.69 -2.75 -0.41
S&P金融 507.78 -5.41 -1.05
S&P不動産 228.63 -0.78 -0.34
S&Pエネルギー 319.12 -11.35 -3.44
S&Pヘルスケア 1374.72 -6.93 -0.50
S&P通信サービス 225.88 +0.58 +0.26
S&P情報技術 2346.56 +30.53 +1.32
S&P公益事業 319.15 -1.97 -0.61
NYSE出来高 9.26億株
シカゴ日経先物3月限 ドル建て 28680 - 50 大阪比
シカゴ日経先物3月限 円建て 28665 - 65 大阪比
(S&Pセクター別指数は関連コンテンツでご覧ください; リフィニティブデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります)
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