• 2021/02/12 掲載

ベトナム中銀、異例の「先渡し」取引で外為介入 米の操作国指定で

ロイター

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[ハノイ/シンガポール 11日 ロイター] - ベトナムは通貨ドン高を抑制しようとすることで、米財務省から昨年12月に不公正な競争上の優位を狙う為替操作国として指定されたが、ベトナム国家銀行(中央銀行)は再び外国為替市場に介入している。それも異例の手法によるという。消息筋6人の話や銀行間取引についての中銀からの指示記録で明らかになった。

複数の国内銀行関係者や、ある指示の記録によると、中銀は1月初め、一部の国内市中銀行にスポット市場での通常のドル買いドン売り介入を中止すると伝えた。従来の方法では介入分の決済は数日以内になる。中銀はこの代わりに、市中銀行に対し、市場実勢よりも安いレートでドルを買えて受け渡しは7月になる、先渡し契約に似た面もある取引を提示した。ただ通常の先渡し取引と異なり、6月中旬までの期間に一定以上にドン安ドル高が進めば、銀行側は取引をキャンセルしてドルを売却でき、キャンセルに伴うコストも大きくならずに済むという。

こうした取引に直接の関与はないKBセキュリティーズの調査部門責任者によると、新手法なら米国による為替操作国指定条件の1つである「過去12カ月のうち6回分の月で介入」を回避できる可能性がある。ドン相場には下振れ圧力を加えるが、資金移動はすぐには伴わない手法だ。

結果的に介入に対する米国の注意をそらしたり、二国間関係にさらなる影響が及ぶのを回避したりできるとみられている。

ベトナムは輸出が主導する形で経済成長が大きく加速。特に米国が対中制裁を強めて以降は、電子製品などの製造拠点を中国からベトナムに移す動きが広がった。貿易黒字によってドン相場が上昇すれば、新型コロナ禍の中の同国経済が打撃を受けかねない。

ロイターは中銀の新手法での介入規模を確認できなかったが、関係者の話では、銀行のドル買い需要を作り出し、ドンに下振れ圧力を加えるのに十分な規模だ。

中銀はコメント要請に返答していない。

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