• 2021/02/23 掲載

NY市場サマリー(22日)米株はグロース株に売り、ドル下落

ロイター

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[22日 ロイター] -

<為替> ドルが下落。英ポンドや豪ドルに対しては数年ぶりの安値に沈んだ。新型コロナワクチン接種状況に加え、経済成長やインフレ見通しが注目された。

終盤の取引で、ドル指数は0.3%安の90.046。

ウエスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズのシニア市場アナリスト、ジョー・マニンボ氏は「米指標が強弱まちまちの内容となるに伴い、ドルの一進一退が続いている」と指摘。市場では、低調な米雇用情勢が米連邦準備理事会(FRB)による低金利維持の確約を支えているとの見方が台頭し、ドルを圧迫しているとの認識を示した。

米国で過度の刺激策が実施され、インフレ高進や高債務につながる可能性があるとの見方が広がっている。こうした中、FRBが幾分ハト派トーンを弱め、インフレ高進に一段の注意を向ける可能性があるかを探ろうと、23日に行われるパウエルFRB議長の米上院銀行委員会での証言が注目される。

ユーロ/ドルは0.4%高の1.2162ドル。独IFO経済研究所が発表した2月の業況指数は92.4と、市場予想を大幅に上回り、昨年10月以降で最高となった。

ポンド/ドルは0.5%高の1.4066ドルと、2018年4月以来の高値を更新。ジョンソン英首相は、1月5日に導入した新型コロナ感染拡大抑制に向けたロックダウン(都市封鎖)の段階的な緩和計画を発表した。

商品(コモディティー)価格の上昇を追い風に、豪ドルも18年3月以来の高値となる0.7917米ドルを付けた。オーストラリアでは21日に新型コロナワクチンの接種が始まった。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは6%安の5万3866ドル。一時、最大16%下落する場面もあった。21日には5万8354ドルを付け、最高値を更新していた。

<債券> 米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の議会証言を翌日に控え、国債利回りの上昇が鈍化した。

終盤の取引で10年債利回りは2ベーシスポイント(bp)上昇の1.3653%。オーバーナイトの取引では1.394%と、2020年2月以来の高水準を付けていた。

パウエル議長は23日に上院銀行委員会で証言。市場では、FRBのハト派的な見方が変化するのか注目されている。

ブリン・マウワー・トラストの債券ディレクター、ジム・バーンズ氏は、パウエル氏が米経済成長に対する楽観的な見方を示し、インフレ制御に向け迅速に行動を起こす姿勢を示すか注目されていると指摘。実際に示されれば、予想物価指標ブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)が低下する可能性があり、バーンズ氏は「利回り上昇のトレンドを破れるのはFRBしかいない」と述べた。

10年物ブレーク・イーブン・インフレ率は1月27日以来2%台に乗せており、この日は2.17%。

30年物インフレ指数連動債(TIPS)利回りはプラス0.049%。先週19日に昨年6月以来初めてプラス圏を回復した。

2年債利回りは0.1129%と、上昇幅は1bp未満。2年債と10年債の利回り格差は約2bp拡大の125bpと、17年以来の高水準を付けた。

<株式> S&P総合500種指数やナスダック総合指数が下落。米国債利回りの上昇やインフレ高進観測を背景にバリュエーションを巡る不安が広がり、ハイテク銘柄などグロース株に売りが出た。

S&P500の下げは5日連続と、過去1年間で最長。ダウ工業株30種はウォルト・ディズニーの上げに支えられ小幅高だった。

10年債利回りは1.363%に上昇。今月に入ってからの上げは約26ベーシスポイント(bp)と、単月の伸びとしては過去3年間で最大となる勢い。

レイノルズ・ストラテジーのチーフ市場ストラテジスト、ブライアン・レイノルズ氏は「やや過熱感も台頭する中、小幅な調整が出ていると考えられる」と指摘。米国債利回りの上昇は懸念される一方、ジャンク債利回りは先週、過去最低水準を付けるなど、企業に対するリスク選好は上向いており、株価にとってはプラスだと述べた。

パウエル連邦準備理事会(FRB)議長は23日、経済・金融政策に関して上院銀行委員会で半期に一度の証言を行う。FRBのハト派姿勢が維持されるかに注目が集まる。

マイクロソフト、アルファベット、アップル、アマゾン・ドットコム、テスラといった銘柄が引き続き軟調だった。

メディア企業のディスカバリーは8.9%高。新型コロナウイルス禍に伴う巣ごもり需要で、ストリーミングサービスの有料契約者数が2月末までに全世界で1200万人に達するとの見通しを示した。

米取引所の合算出来高は143億8000万株。過去20営業日の平均は160億5000万株。

ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.13対1の比率で上回った。ナスダックでは1.63対1で値下がり銘柄数が多かった。

<金先物> インフレヘッジ目的などで買われ、3営業日続伸した。中心限月4月物の清算値(終値に相当)は前週末比31.00ドル(1.74%)高の1オンス=1808.40ドル。中心限月の清算値ベースで心理的な節目である1800ドル台を約1週間ぶりに回復した。

<米原油先物> 米南部の石油生産地を見舞った寒波からの復旧遅延を見込んだ買いが再燃し、3営業日ぶりに反発した。この日納会を迎えた米国産標準油種WTIの中心限月3月物の清算値(終値に相当)は、前週末比2.25ドル(3.80%)高の1バレル=61.49ドル。4月物は2.44ドル高の61.70ドルだった。

ドル/円 NY終値 105.06/105.09

始値 105.54

高値 105.62

安値 104.99

ユーロ/ドル NY終値 1.2154/1.2158

始値 1.2136

高値 1.2169

安値 1.213

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 93*10.50 2.1793%

前営業日終値 94*05.00 2.1400%

10年債(指標銘柄) 17時01分 97*23.50 1.3687%

前営業日終値 97*30.50 1.3450%

5年債(指標銘柄) 17時05分 98*29.00 0.6002%

前営業日終値 99*00.00 0.5810%

2年債(指標銘柄) 16時59分 100*00.63 0.1149%

前営業日終値 100*01.00 0.1090%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 31521.69 +27.37 +0.09

前営業日終値 31494.32

ナスダック総合 13533.05 -341.42 -2.46

前営業日終値 13874.46

S&P総合500種 3876.50 -30.21 -0.77

前営業日終値 3906.71

COMEX金 4月限 1808.4 +31.0

前営業日終値 1777.4

COMEX銀 3月限 2808.5 +83.1

前営業日終値 2725.4

北海ブレント 4月限 65.24 +2.33

前営業日終値 62.91

米WTI先物 4月限 61.70 +2.44

前営業日終値 59.26

CRB商品指数 192.6227 +3.9978

前営業日終値 188.6249

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