- 2025/05/01 掲載
独VW、通期利益率予想引き下げ 貿易摩擦とEVコストが圧迫
[シュツットガルト(ドイツ) 30日 ロイター] - ドイツの自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は30日、今年度の営業利益率予想を従来の予想レンジの下限に修正した。貿易摩擦と電気自動車(EV)関連コストが重しと指摘した。
自動車業界はコスト負担や競争激化に加え米関税を巡る不確実性に見舞われ、業績予想の撤回が相次いでいる。
VWの第1・四半期は40%の減益だった。
通期の営業利益率は5.5%と予想。従来は5.5─6.5%としていた。純現金収支は従来予想レンジの20億─50億ユーロ(23億─57億ドル)の下限近く、純流動性は340億ユーロ程度と予想した。見通しには関税の影響を織り込んでいないとしたが、「政治的不確実性、貿易障壁の増大、地政学的緊張」などを踏まえて利益率予想を抑えたと説明した。
第1・四半期に欧州で2倍以上に増加したバッテリー式電気自動車(BEV)の販売も利益率の圧迫要因になっていると指摘した。長らくガソリン車を展開してきた同社がEV部門で思うように採算が取れていないことを示唆した。
アルノ・アントリッツ最高財務責任者(CFO)は「急速に変化する世界で成功し続けるためには、強力な品揃えとともに競争力のあるコスト構造を確保する必要がある」と述べた。
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