- 2021/03/04 掲載
独当局、グリーンシル傘下銀行に業務停止命令 過剰債務リスクで
ソフトバンクグループが出資するグリーンシル・キャピタルにとってはさらなる打撃となる。同社は2日、事業の大部分を売却するために交渉を進めていると発表している。
同社は企業に短期資金を融通して商取引の代金決済の繰り延べを可能するサプライチェーン・ファイナンスという金融事業を展開。融資は証券化し、投資家に販売している。
スイスの金融大手クレディ・スイスと資産運用会社GAMホールディングスは今週、グリーンシルが提供する商品に主に投資するファンドを凍結。価値評価を正確にできない懸念があるとした。
2人の関係筋は3日、ロイターに対し、グリーンシル・キャピタルが破産申請への準備を進めていると明かした。また、事業売却交渉の相手はプライベートエクイティ大手アポロだと述べた。
グリーンシルとアポロはコメントの要請に回答していない。グリーンシルにここ数年で15億ドル出資しているソフトバンクもコメントを控えた。
BaFinはグリーンシル銀を調査した結果、英実業家サンジーブ・グプタ氏率いる金属・エネルギー企業GFGアライアンスから買い取ったとされる売掛債権の存在をバランスシート上で確認できなかったと説明。「秩序ある手続きで資産を保全するための一時停止命令」で、顧客向けの事業が停止されるという。
独ブレーメンに本店を置く同銀はドイツ銀行協会の預金保険制度に加盟しているため、最大10万ユーロの預金が保護対象となる。BaFinは、預金の引き出しは現在できないとしたが、それ以上の説明はなかった。
ブレーメンの検察はまた、先に、BaFinからグリーンシル銀に関する刑事告発状を受け取ったと明らかにした。詳細は不明。
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