- 2021/03/04 掲載
「デジタル通帳」移行が一因=2月末のATM障害―みずほ銀
みずほ銀行は4日、2月28日に発生した現金自動預払機(ATM)の大規模障害について、デジタル口座への移行に向けた口座情報の移し替え作業が原因の一端だったと明らかにした。同行は1月に、紙の通帳を発行しないデジタル口座サービスを開始。コスト削減や利便性向上に向けデジタル化を急ぐ中、システムに過重な負担をかけた可能性がある。
移し替え作業は2月下旬から3月上旬まで6回に分けて終わらせる予定だったが、今回のトラブルを受け、実施時期を改めて判断する。
みずほ銀は1月18日から、新規口座開設時の紙の通帳発行を有料化するとともに、通帳を発行せずにインターネット上で取引明細の確認などができるデジタル口座「みずほe―口座」の取り扱いを開始。これに伴い、1年以上記帳のない口座を順次デジタル口座に移行している。
2月28日に発生した今回のトラブルは、この移行作業がきっかけとなって発生した。みずほ銀によると、通常のデータ更新作業25万件にデジタル口座へのデータ移行作業45万件が重なり、基幹システムの容量不足に陥った。
みずほ銀は3月3日までに、今回のトラブルでATMに飲み込まれたキャッシュカードや預金通帳5244件のうち、9割超を返却。ただ、一部に連絡が取れない顧客がいるなど、500件ほどが返せていない。
また、3日夜に発生した別のATM障害について、停止したATM29台に飲み込まれたカードや通帳は29件あったと明らかにした。4日午前10時時点で過半を返却した。
【時事通信社】 〔写真説明〕東京・丸の内にある、みずほ銀行本店の看板
関連コンテンツ
PR
PR
PR