- 2021/03/09 掲載
ドル3カ月半ぶり高値、米債利回り上昇で=NY外為
米債利回りの上昇が株価を圧迫し、ドルへの需要を押し上げるとの観測から、ドルは年初来約2.5%上昇している。
OANDAのシニアマーケットアナリスト、エドワード・モヤ氏は「債券利回り上昇継続はドルに非常にポジティブな材料」と指摘した。速いペースの米雇用回復やバイデン大統領の掲げる1兆9000億ドル規模の刺激策もドルを支援している。
レモンド米商務長官は8日、強いドルは「米国のためになる」という考えを表明した。
終盤の取引で、ドル指数は0.53%高の92.38と、昨年11月24日以来の高値となった。
ユーロ/ドルは1.19ドルを下抜け、約4カ月ぶり安値を付けた。
ドル/円は9カ月ぶり高値となる108.875円。
ドルは対ポンドでも約1カ月ぶり高値となる1.3839ドルを付けた。
新興国通貨は売られ、MSCI新興国通貨指数は0.8%下落し、3カ月ぶり安値を更新した。
週内に発表される米消費者物価指数(CPI)や卸売物価指数(PPI)に加え、米10年および30年債入札が注目される。
BKアセット・マネジメントの為替戦略マネジングディレクター、ボリス・シュロスバーグ氏は「約10年ぶりに初めてインフレ指標や米債入札が重要視されつつある」とし、指標が市場予想ほど好調とならなければ、ドルが小幅下落する可能性があるとの見方を示した。
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