- 2021/09/14 掲載
米国株式市場=S&P6日ぶり反発、法人税率引き上げやインフレ指標に注目
ダウ工業株30種も反発したが、ナスダック総合は続落して取引を終えた。
バリュー(割安)株がグロース(成長)株をアウトパフォームし、景気回復の恩恵が大きい銘柄の上昇が目立った。
SoFiの投資戦略責任者、リズ・ヤング氏は「今月はポジティブなサプライズは多く見込まれない」とし、「10年債利回りが徐々に上昇する中、株価は再び不安定になり、景気敏感株や経済再開の恩恵を受ける銘柄に再び資金が向かうだろう」と述べた。
市場参加者は、21%から26.5%への連邦法人税率引き上げを盛り込むとみられるバイデン大統領の3兆5000億ドル規模の歳出法案の行方に注目している。
ゴールドマン・サックスのアナリストは、25%への法人税率引き上げと、企業の海外収益に課す税率引き上げ案の半分程度が実現すると見込んでおり、そうなった場合、S&P500企業の2022年利益は5%下押しされると予想している。
経済指標では、インフレ動向に関する最新の手掛かりとして14日発表の消費者物価指数(CPI)が注視される。この他、今週は小売統計や消費者信頼感の発表も予定しており、新型コロナウイルスのデルタ株による経済への影響が明らかになる可能性がある。
13日の取引ではS&P500の主要11セクターのうちヘルスケアの下げがきつかった一方、原油価格の上昇を受けてエネルギーの上昇率が最大となった。
個別銘柄ではモデルナが6.6%、ファイザーが2.2%、それぞれ下落。世界保健機関(WHO)と米食品医薬品局(FDA)の科学者らが論文で、一般の人に対する新型コロナワクチンの3回目の追加接種(ブースター接種)は必要ないとの見解を示した。
暗号資産(仮想通貨)交換所大手のコインベース・グローバルは2.2%安。製品開発に向けた投資やM&A(企業の合併・買収)資金に充てるため、社債発行を通じた約15億ドルの資金調達を計画していると発表した。
顧客管理ソフト大手セールスフォース・ドットコムも1.2%下落。同業のフレッシュワークスが米国での新規株式公開(IPO)で約90億ドルの評価額を目指していることが、規制当局への提出資料で分かった。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.60対1の比率で上回った。ナスダックでも1.02対1で値上がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は103億株。直近20営業日の平均は92億9000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 34869.63 +261.91 +0.76 34665.50 34939.10 34665.50
前営業日終値 34607.72
ナスダック総合 15105.58 -9.91 -0.07 15211.43 15215.44 15030.85
前営業日終値 15115.49
S&P総合500種 4468.73 +10.15 +0.23 4474.81 4492.99 4445.70
前営業日終値 4458.58
ダウ輸送株20種 14448.56 +81.67 +0.57
ダウ公共株15種 927.28 -1.86 -0.20
フィラデルフィア半導体 3449.68 +33.02 +0.97
VIX指数 19.37 -1.58 -7.54
S&P一般消費財 1463.93 +2.07 +0.14
S&P素材 525.60 -0.08 -0.02
S&P工業 861.94 +2.30 +0.27
S&P主要消費財 746.07 +1.26 +0.17
S&P金融 630.30 +7.09 +1.14
S&P不動産 293.93 +1.41 +0.48
S&Pエネルギー 367.90 +10.51 +2.94
S&Pヘルスケア 1539.73 -9.45 -0.61
S&P通信サービス 284.47 +1.15 +0.40
S&P情報技術 2747.36 +0.96 +0.04
S&P公益事業 345.22 -0.64 -0.18
NYSE出来高 9.01億株
シカゴ日経先物12月限 ドル建て 30465 + 135 大阪比
シカゴ日経先物12月限 円建て 30420 + 90 大阪比
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