- 2022/05/27 掲載
豪小売売上高、4月は過去最高 高インフレで今後減速も
[シドニー 27日 ロイター] - オーストラリア統計局が27日発表した4月の小売売上高は前月比0.9%増の339億豪ドル(240億9000万ドル)となり、過去最高を記録、アナリスト予想と一致した。ただ、物価の急上昇と利上げにより今後消費が抑制される可能性がある。
4月小売売上高は前年比では9.6%増加した。
統計局の四半期経済統計担当者ベン・ジェームズ氏は、食品価格の高騰は、4月の連休中に旅行や外食、家族の集まりが増えたことによる家計支出の拡大が背景にあると説明した。
政策当局者は、実質所得が減少しても今後家計が貯蓄を切り崩して引き続き消費を続けることを期待している。
家計の貯蓄は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)時に約2720億豪ドル拡大し、銀行預金だけでも過去最高の1兆2600億豪ドルに達している。
こうしたことが、オーストラリア準備銀行(RBA、中銀)が今月、2010年以来となる利上げに自信を持ち、今後の利上げを示唆する一因となっている。中銀は今月、政策金利のオフィシャルキャッシュレートを25ベーシスポイント(bp)引き上げて0.35%とし、追加引き締めにも言及した。
市場は中銀が6月に金利を0.6%に引き上げ、年末までに金利は2.5%に達するとの見方を織り込んでいる。
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