米財政赤字、22年度は1.375兆ドルに半減

［ワシントン　２１日　ロイター］ - 米財務省が２１日発表した２０２２年会計年度（２１年１０月―２２年９月）の財政赤字は１兆３７５０億ドルとなった。赤字額は前年度から１兆４０００億ドル減ってほぼ半減し、単年度の赤字削減幅としては過去最大となった。

新型コロナウイルス救済支援金支出の減少と好調な経済に支えられた記録的な歳入により前年度から半減したが、学生ローン返済免除のための費用で減少は抑えられた。

歳入は過去最大の４兆８９６０億ドルとなり、前年度から８５００億ドル（２１％）増えた。

歳出は６兆２７２０億ドルとなり、５５００億ドル（８％）減って過去最大の減少となった。

一方、会計年度最終月の９月の歳出に条件を満たす元大学生を対象に最大２万ドルの学生ローン返済免除の費用４３００億ドルを計上した。

このため９月の財政赤字は４３００億ドルとなり、赤字額は前年同月の６５０億ドルの６倍超となった。例年ならば９月は四半期ごとの法人税納入があるため黒字になる場合が多い。

歳入増の傾向は減速し始めており、９月は前年同月比６％増の４８８０億ドルにとどまった。

米議会予算局（ＣＢＯ）は米連邦準備理事会（ＦＲＢ）が利上げを進める中で経済が一段と減速し、歳入がさらに減速し、赤字が今後増え始めると予測。利払いの増加も連邦予算のより大きな割合を占めるようになると予測している。