- 2022/11/22 掲載
世界経済は来年景気後退回避、エネ危機で欧州が最打撃=OECD
OECDは、世界経済の成長率が今年の3.1%から来年は2.2%に減速、24年には2.7%に加速すると予想。2022年の予測をわずかに上方修正した。「23年の世界経済は大幅に減速し、多くの国でインフレは鈍化するが依然高水準というのが中心シナリオ」という。
世界的な景気後退の経済への影響は一様ではなく、ウクライナ戦争による企業活動への悪影響やエネルギー価格高騰で欧州が特に打撃を受けていると指摘。ユーロ圏の成長率は今年の3.3%から23年は0.5%に鈍化、24年は1.4%に回復すると予測。9月の前回の見通しの22年3.1%、23年0.3%から小幅上方修正した。
ドイツは来年は0.3%のマイナス成長を予想。9月はマイナス0.7%だった。
欧州でもロシアのエネルギーへの依存度が低いフランスは、来年の成長率は0.6%と予想。イタリアは0.2%とみられているが、四半期ではマイナスとなる可能性があるという。
金利上昇、物価上昇、信頼感の低下に直面する英国は、来年はマイナス0.4%の成長と予想。前回はプラス0.2%だった。
米国経済は、今年の1.8%から来年は0.5%に鈍化、24年は1.0%成長と予想している。前回は今年が1.5%、23年は0.5%。
中国は今年3.3%、23年4.6%、24年は4.1%とし、前回の22年3.2%、23年は4.7%から修正した。
エネルギー価格は高止まりするとみられ。中央銀行はインフレ対応で利上げを継続すべきとし、ブラジルと米国では早期利上げが奏功している兆しがあると指摘。多くの国は高インフレに対してエネルギー価格の上限設定、減税、補助金などで対応しているが、コストが高いため、今後は対象を絞った措置を講じる必要があるとの見方を示した。
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