• 2026/05/18 掲載

「異世界に転生しすぎた」KADOKAWAが大幅減益、主力の出版事業が赤字転落

主力の出版事業は10億円の営業赤字に転落、アニメ事業も減収減益

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KADOKAWAは2026年5月14日、2026年3月期通期決算を発表した。連結営業利益は前期比51.3%減の81億円と大幅な減益となった。主力の出版事業は10億円の営業赤字に転落した。同社は「なろう・異世界系」などの特定ジャンルへの偏重が収益悪化を招いたと分析している。事態を受け、45歳以上の社員を対象とした早期退職募集を実施し、抜本的な構造改革に乗り出す。
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(画像:ビジネス+IT)
 KADOKAWAが発表した2026年3月期の連結決算は、売上高が前期比1.8%増の2829億円だった一方、営業利益は同51.3%減の81億円に落ち込んだ。前期の166億円から半減する結果となった。業績悪化の主因は、主力部門である出版・IP創出事業の不振である。同事業の営業損益は、前年の32億円の黒字から10億円の赤字へと転落した。

 同社は決算説明資料の中で、出版事業における収益悪化の要因を「既存の勝ちパターンへの過度な依存」と明記した。「なろう・異世界系」など、これまで実績のあった特定ジャンルへ作品作りが偏重した結果、市場が飽和状態に陥ったと分析している。類似した作品が増加したことで企画の小粒化を招き、1タイトルあたりの売上規模が縮小して限界利益が悪化した。また、人材投資やシステム関連費用などのコスト増も収益を圧迫した。

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【図版付き記事はこちら】KADOKAWA転生しすぎて大幅減益、主力の出版事業が赤字転落(図版:ビジネス+IT)

 他部門においても苦戦が目立った。アニメ・実写映像事業およびゲーム事業では、前期に記録した大型作品の反動減が直撃した。前年度はアニメ『【推しの子】』やゲーム『ELDEN RING』本編などが大きく貢献したが、当期はそれらを補うヒット作に恵まれず、両事業ともに減収減益を記録した。

 業績の悪化を受け、KADOKAWAは抜本的な構造改革に着手する。同社は5月14日の取締役会で、社員を対象とした早期退職者の募集を決議した。2026年7月31日時点で在籍し、一定の職級に属する45歳以上かつ勤続5年以上の社員を対象とする。募集人数の上限は設けておらず、割増退職金を支給して人員体制のスリム化を図る。多角化した事業構造を見直し、コスト管理を強化する方針を示した。

 併せて、2032年3月期を最終年度とする6カ年の新中期経営計画を策定した。当初の2年間である2027年3月期から2028年3月期までを「構造改革期」と位置づける。作品ポートフォリオの再編や刊行点数の適正化、コスト削減を最優先事項として進める。その後、「利益成長期」「利益拡大期」を経て、最終年度には売上高4000億円、営業利益380億円の達成を目標に掲げている。

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