- 2023/08/16 掲載
米インフレなお高水準、利上げ局面終了とは言えず=ミネアポリス連銀総裁
カシュカリ総裁はミネアポリスで開かれたAPiグループ・グローバル・コントローラー会議で、FRBの利上げ局面は終了したとの見解を示す準備はできていないと述べた。インフレを巡る明るい兆しが出ているため、もう少し時間をかけてデータを集め、さらに利上げを行う必要があるか判断することができると語った。
FRBは2022年3月に開始した利上げサイクルで、これまでに 合計5.25%ポイントの利上げを実施。インフレ対応に向け過去40年間で最も急速な金融引き締めを行った。その結果、FRBが物価の目安として注目している個人消費支出(PCE)価格指数の前年比の伸びは6月に3.0%と、2年3カ月ぶりの低水準に鈍化した。
こうした中でもカシュカリ総裁は、変動が大きいエネルギーと食品を除く基調的なインフレ率はFRBが目標とする2%の2倍以上の水準にあると指摘。FRBが十分な成果を上げたと確信するには、インフレ率が一段と低下していることを示す説得力のある証拠が必要になると述べた。
また、利下げは「かなり先」のことになると指摘。インフレ率の低下が続けばFRBは来年にも利下げに転じる可能性はあるものの、「安定した金融政策を維持するため」のものになると考えを示した。
米経済については、労働市場はかなり引き締まった状態にあり、経済成長率は予想を上回り続けていると指摘。景気後退(リセッション)が間近に迫っていることを示す兆候は出ていないとした。ただ、これまでの利上げの影響で経済が幾分か減速する可能性はあるとも述べた。
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