人民元建て債券、海外勢の保有が7月減少　中国経済への失望感で

[上海 １６日 ロイター] - 中国人民銀行（中央銀行）が１６日に公表したデータによると、海外投資家は７月に人民元建て債券の保有を減らした。米国との金利差や、中国がまだ十分な景気刺激策を実施していないことに対する投資家の失望が背景にある。

それによると、中国銀行間市場で取引される人民元建て債券の外国人保有額は７月末時点で３兆２４００億元（約４４４０億ドル）で、前月の３兆２８００億元から減少した。

５月、６月は増加していたが、７月に再び減少に転じた。

共産党中央政治局の７月の会議は投資家心理を押し上げることができず、不動産部門の債務問題も中国経済への信頼感を損なっている。

バークレイズの外国為替・新興市場マクロストラテジスト、レモン・チャン氏は、政治局会議後の「資産全体の短期的な上昇」は景気刺激策を迅速に展開できなかったために一服し、債券フローが逆行したと指摘した。