- 2023/08/16 掲載
中国の法律事務所、海外上場申請で中国リスクの記述弱める 当局が指導
中国証券監督管理委員会(CSRC)は7月、法律事務所などを集めて非公開の会合を開き、上場目論見書に中国の政策やビジネス、法的環境について否定的な記述を含めないように求めた。関係者によると、従わない場合にはIPOの許可を得られない可能性がある。
関係者によると、会合以降、少なくとも2件の申請書類で、中国の政策変更についての記述が変更された。政府や地方当局が任意もしくは事前通告なくルールを変更することがある、との記述が、中国の政策と規制は適時修正もしくは調整され得る、に変わったという。
「新型コロナウイルスのロックダウン措置」という文言を「新型コロナウイルスのパンデミック」に置き換えることで、厳しいゼロコロナ政策への言及を回避しようとする動きもある。法律事務所はまた、「外為統制」よりも中立的な「外為管理」という文言を使うよう提唱しているという。
米証券取引委員会(SEC)はかねて、中国関連リスクの開示が不十分だと指摘しており、今回の記述変更について問い合わせを行う可能性があると、関係者4人は指摘した。
ルビオ米上院議員はロイターへの書面コメントで、「中国が深刻なリスクを隠し、米国の投資家をだますために財務情報を操作していることを示す最新の証拠だ」とし、ゲンスラーSEC委員長が行動を起こす必要があるとした。
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