- 2023/11/07 掲載
中国短期金利の急騰、元安対策が一因=関係筋
短期金利は10月31日、月末の資金需要などを背景に一時50%まで上昇。最終的に中国人民銀行(中央銀行)などが介入した。
資産運用会社インテック・インベストメント・ホールディングスのチーフエコノミストは「銀行が貸し渋り、非銀行系金融機関は互いに資金を求めていた」と説明。「一部はどのような価格でも受け入れる意向だったため、借入金利が急騰した」と話した。
関係者によると、中国政府が10月に1兆元の国債発行を承認したことが問題の発端という。上海の資産運用担当者は、通常は人民銀が銀行の準備金条件を緩和するなど追加の融資支援策を取ることで、国債発行による資金吸収の影響を相殺すると説明。一方、金融システムに資金が入ることで元の下押し圧力が高まり、これまで数カ月間行ってきた通貨安定に向けた取り組みの効果がなくなる恐れもある。
元の対ドル相場は年初来で5%超下落。この担当者は「人民銀が動かないのは元安懸念が主な理由だ」と述べた。
アナリストは元を巡る管理強化が市場の緊張の原因とみている。北京に拠点を置く資産運用担当者は「資金供給と流動性条件のパターンが変わらなければ、金融システムは引き続き不安定なままだ。再び流動性を巡る混乱が起きる可能性は常にある」との見方を示した。
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