• 2024/09/10 掲載

中国8月貿易統計、輸出は予想外に伸び加速 内需低迷で輸入さえず

ロイター

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[北京 10日 ロイター] - 中国税関総署が10日発表した8月の貿易統計(ドル建て)によると、輸出が前年比8.7%増と約1年半ぶりの高水準となる一方、輸入は0.5%増にとどまった。多くの輸出先で関税発動が見込まれることから製造業者が受注を急いでこなした可能性がある。

輸出の伸び率は7月の7.0%から市場予想(6.5%)に反して加速し、2023年3月以来の大きさとなった。一方、輸入は内需低迷を背景に7月の7.2%増から大幅に鈍化し、予想の2%増も下回った。

貿易収支は910億2000万ドルの黒字。

1─8月は輸出が4.6%増、輸入が2.5%増となった。

アナリストは今後数カ月の輸出見通しについて慎重な姿勢を崩していない。

中国光大銀行のマクロ経済担当研究員、周茂華氏は「輸出の好調さと貿易黒字は第3・四半期と通年の経済成長に良い影響を与える」としながらも、「しかし、世界経済と地政学的な環境は複雑で、中国の輸出は多くの逆風に直面している」と述べた。

また、野村の中国担当チーフエコノミスト、陸挺氏は先週のフォーラムで「輸出は明るい材料だが、それが持続するとは思えない」と指摘。第4・四半期に向けた主な課題として、比較ベースの高水準化、貿易制限の強化、価格下落の拡大を挙げた。

<対米黒字拡大>

また、8月の対米貿易黒字は338億1000万ドルと、7月の308億4000万ドルから拡大。1─8月では2245億7000万ドルだった。

中国を巡っては、貿易障壁の高まりがもう一つの大きな障害となり、輸出の勢いが脅かされつつある。中国製の電気自動車(EV)に対する関税緩和に向けた欧州連合(EU)との交渉はほとんど進展が見られていない。

また、カナダも先月、中国製EVに100%の関税を課すほか、鉄鋼とアルミニウムにも25%の関税を導入すると発表した。

このほか、インドが中国製鉄鋼への関税引き上げを計画しており、インドネシアも繊維製品の輸入に対して関税引き上げを検討している。さらに、マレーシアは中国とインドネシアからのプラスチック輸入に対する反ダンピング調査を開始した。

ただ、人民元が比較的安いことや関税回避のための輸送経路変更が比較的容易であることから、一部のアナリストからは中国の輸出が嵐を乗り切れるとの声もある。

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