- 2025/05/21 掲載
午前のドルは2週間ぶり143円台、円安是正思惑など下押し材料重なる
ドルは早朝の取引で、イスラエルによるイラン核施設の攻撃準備を示唆する米情報の報道を受けて144円半ばから144円前半に水準を切り下げた。いったん持ち直したものの午前10時半過ぎに下げ足を速め、正午前に143.85円まで売られ、5月8日以来2週間ぶりの安値を付けた。
実施が見込まれる日米財務相会談での円安是正の思惑に加え、主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議に関しては為替政策に対する文言修正にも一定の警戒感がある。
「一部でG7の為替に関する声明の文言に変更がないとの報道が出たにもかかわらず、ドルの戻りは鈍い」(国内銀行の為替ディーラー)として、ドルの地合いの弱さを指摘する声があった。
ニッセイ基礎研究所の上野剛志・主席エコノミストは、ドル/円相場の方向性を決定づける明確な手掛かりはないものの、日米財務相会談に関する思惑、中東情勢を巡るリスクオフ、利益確定などのポジション調整が重なった可能性があると指摘。「円買いを促す積極的な材料はないものの、材料を重ねるとドルの方が買いづらい」と話している。
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