- 2025/06/11 掲載
プライベート市場、個人の参入がリスク要因に=ムーディーズ
プライベートクレジットは従来、機関投資家が手掛けていたが、資産運用会社は最近、個人投資家向けのプライベートクレジット・ファンドを立ち上げている。
同社はこうした変化について、質の高い資産の供給が限られる中で各社が投資を急いでおり、透明性、流動性、引き受け基準に関する懸念が浮上していると指摘。
公開市場への上場が減少し、上場廃止を選ぶ企業が増えているため、プライベート市場の存在感が増しているが、機関投資家は資金面の制約に直面しており、資産運用会社は、成長を維持するため、個人投資家への依存を強めているという。
「米国の現政権下では、プライベート市場に対する規制のアプローチが変化しており、優先課題が情報開示要件の強化からシフトし、資本形成の加速を一段と重視するようになっている」と指摘。
資産運用会社は、換金性の強化を求める個人投資家の需要に応えるため、定期的に換金できる商品を発売しているが、変動の激しい市場では、突然の解約請求がファンドに負担をかけ、償還可能額と投資家が求める償還額の間にミスマッチが生じかねないと述べた。
また、質の高い資産を求める競争が激化すれば、需要の急増に対応する一部の資産運用会社が、質の低い資産に投資し、高いリスクを負う可能性があると警告した。
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