- 2025/07/30 掲載
欧州企業の第2四半期利益予想、1.8%増に上方修正
[29日 ロイター] - 29日公表されたLSEGのI/B/E/Sのデータによると、欧州企業の2025年第2・四半期の利益平均は前年同期比1.8%増が見込まれており、前週の0.3%増から上方修正された。
一方、売上高は3.3%減と予想され、減少率は1年超ぶりの大きさとなった。前週は3.1%減とみられていた。
トランプ米大統領は、第2・四半期の始まりとして一般的な4月以降、欧州連合(EU)からの輸入品についても関税の引き上げを表明し、適用する関税率は紆余曲折をたどった。一部は発表後に延期されたものの、第2・四半期はトランプ関税が企業業績に与える影響を最初に示す決算期として注目される。
前年同期は利益が3.0%増えた一方、売上高は0.8%減っていた。
欧州連合(EU)と米国は27日に関税交渉で合意し、米国は8月以降にEUからの輸入品の大部分に対して15%の関税を課す。関税率はトランプ米大統領が適用すると脅していた30%を下回るものの、企業が期待していた水準を上回った公算が大きい。
ミラノ証券取引所に上場する自動車大手ステランティスは29日に2025年上半期決算を発表し、25年通年のトランプ関税による影響が15億ユーロ(約17億ドル)に上ると見込み、先週提示した予測範囲の上限に近い水準になるとした。
ドイツの同業フォルクスワーゲン(VW)は25日、トランプ関税によって25年上半期に13億ユーロの影響が出たと報告。併せて25年通年の売上高と利益の予想を下方修正した。
今週は、スポーツ用品のアディダス、ビール世界最大手のアンハイザー・ブッシュ・インベブ、スペイン銀行大手サンタンデールなどが決算発表を予定している。
欧州株の代表的指標であるSTOXX欧州600種指数は、28日時点で今年に入ってから約8%上昇していた。
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