- 2025/07/30 掲載
英アストラゼネカが米薬価引き下げを提案、売上高・利益は予想超え
[29日 ロイター] - 英製薬大手アストラゼネカ が29日発表した第2・四半期決算は、為替変動の影響を除いた売上高が前年同期比11%増の144億6000万ドルとなり、アナリスト予想平均(141億5000万ドル)を上回った。米国での旺盛な需要と、がん、心臓疾患、腎臓疾患向け新薬の堅調な売り上げが寄与した。
コア利益は1株当たり2.17ドルで、アナリスト予想の2.16ドルを超えた。
パスカル・ソリオ最高経営責任者(CEO)は同日、米国における同社医薬品の価格引き下げを提案した。トランプ大統領が製薬会社にコスト削減を迫る中、同社は数日前に米国での事業拡大に向け500億ドル規模の投資も発表していた。
ソリオ氏は決算後の会見で記者団に対し、トランプ政権は価格引き下げ提案を検討中だとしたが、対象となる医薬品については明らかにしなかった。
同氏はまた、米国の患者向けの医薬品全てが数カ月以内に現地で製造されるとの見通しを示すとともに、一部の医薬品を直接顧客に販売する可能性も検討していると明らかにした。
アストラゼネカが2024年に米国で得た収入は売上高全体の40%超を占めた。同社はトランプ氏が大統領に返り咲く前から米国市場を優先してきた。
通期売上高見通しについては従来予想を据え置き、中間配当を3%引き上げた。同社は4月、米国が関税を導入した場合の影響は限定的と予測し、欧州からの輸入品に対する関税が他の業界と同程度であれば年間見通しを達成できるとの見方を示していた。
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