- 2025/07/31 掲載
ドイツ内閣が26年予算案承認、借入額3倍に
[ベルリン 30日 ロイター] - ドイツ内閣は30日、社会インフラと防衛の強化を目的とした2026年の予算案を承認した。予算案は過去最大の政府投資と前年の3倍に当たる借入金を特徴としている。欧州最大の経済大国であるドイツは経済成長の回復、老朽化したインフラの近代化、軍事支出の拡大を目指して、数十年にわたる財政保守主義を転換しようとしている。
ドイツ政府は26年に1743億ユーロを借り入れる予定で、政府投資は過去最高の1267億ユーロとなる。投資計画額は25年比で10%、24年比で55%それぞれ増加する。
政府投資の急増は5000億ユーロ規模のインフラ基金と、3月に承認された防衛支出に対する債務規律の例外措置が支えている。インフラ特別基金は国内総生産(GDP)の0.35%に借入金を制限するドイツの「債務ブレーキ」の対象外だ。
ドイツ政府は26年に1172億ユーロの防衛支出を計画し、29年に支出額を1618億ユーロに拡大する見込みだ。
26年の予算案は29年までの中期財政枠組みの一部で、歳出総額は5205億ユーロになる。
新規債務総額は25年から29年までに8510億ユーロに達する見込みだが、それでも財政収支は27年から29年にかけて約1720億ユーロの赤字を計上する。
予算案は全ての省庁に対して厳格な歳出規律を求めている。クリングバイル副首相兼財務相は「誰もが本腰を入れて節約を始める時だ」と歳出削減の必要性も述べた。
予算審議は9月末に議会で開始され、年末までに最終承認される見通しだ。
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