- 2025/08/13 掲載
新興国市場への資金流入、7月は過去4年間で2番目の大きさ=IIF
[ニューヨーク 13日 ロイター] - 国際金融協会(IIF)が13日発表した国際資本動向調査によると、7月の新興国株・債券市場への資金流入額は555億ドルと、過去4年間で2番目に高い水準となった。
前月は428億ドル、前年同月は476億ドルだった。7月の流入額は昨年9月の635億ドル以来最大。
中国債券への純流入額は308億ドルで3月以来最大となった。中国以外の新興国株には100億ドルが流入し、流入額は2023年12月以来の高水準を記録した。
背景には新興国市場の好調なパフォーマンスがある。MSCI新興国株価指数の年初来上昇率は17%で、S&P総合500種の9.5%を上回る。新興国のドル建て債券のリターンは8%、現地通貨建て債券は11%超となっている。
IIFのシニアエコノミスト、ジョナサン・フォーチュン氏は「高利回り通貨への資金流入は持続的だ」と述べ、「特に実質金利の上昇と為替レートの安定が相まって、高いトータルリターンをもたらしているブラジル、メキシコ、南アフリカといった市場で顕著だ」と指摘した。
また、「パッシブ配分」がこの傾向を強めており、地方政府債ETF(上場投資信託)に着実な資金流入が見られるとし、今年のドル安を受けて為替リスク許容度が高まっていることを反映していると述べた。
ドルは7月に反発したものの、新興国通貨指数は年初来で6%近く上昇している。
新興国株式市場全体への流入額は163億ドルで、昨年9月以来の高水準。韓国株への流入が台湾株からの流出による影響を補った。債券市場への流入額は392億ドルで、3月以来の高水準となった。
ソウル株式市場の主要株価指数は年初来約33%上昇しており、通貨ウォンは対ドルで6%以上上昇している。
最新ニュースのおすすめコンテンツ
PR
PR
PR