- 2025/09/12 掲載
ふるさと納税、駆け込み急増=10月からポイント禁止でPR合戦に
ポイントを付与する仲介サイトを通じた、自治体のふるさと納税の寄付募集が10月から禁止される。これを受け、ポイントが付く間に寄付を済ませようとする駆け込み利用が急増。サイトを運営する各社は、需要の取り込みへ相次いでPRイベントやキャンペーンを打ち出すなど、競争が激化している。
楽天グループ(G)は14~15日、東京都江東区の東京ビッグサイトで170以上の自治体が集うイベントを開く。返礼品を手に取ったり試食できたりする自治体ブースや、初心者向けに納税方法などを質問できるコーナーを設ける。仲介サイト最大手の「楽天ふるさと納税」を通じた8月1~25日の寄付額は、前年同期比で約2倍に膨らんでいるという。
アマゾンジャパン(東京)も7日まで都内でイベントを実施。参加自治体からは「ポイント禁止で利用者減少が見込まれるので、注目される今アピールしたい」と意気込む声が聞かれた。さとふる(同)も13日、東京・豊洲で30超の自治体が参加するイベントを開く。
お得感を前面に押し出したキャンペーンも相次ぐ。LINEヤフーは9月中、「Yahoo!ふるさと納税」の直営店を初めて使う人に、抽選で最大100%のポイントを付与。アイモバイルも運営する「ふるなび」で、最大100%還元をうたう企画を実施中だ。
過熱する「商戦」に、村上誠一郎総務相は9日の記者会見で「いわゆるネット通販であってはならない。付与率の競争が過熱するのは適正なものではない」と苦言を呈した。一方で、楽天Gはポイント付与を禁じる総務省の制度改正は無効だとして、国を提訴している。
【時事通信社】 〔写真説明〕ふるさと納税仲介サイトでのポイント付与が禁止となるのを前に、大幅なポイント還元のキャンペーンを行う仲介サイト=10日 〔写真説明〕アマゾンジャパンのふるさと納税PRイベントに参加した山梨県富士河口湖町のブース=5日午後、東京都港区 〔写真説明〕アマゾンジャパンのふるさと納税PRイベントに参加した北海道別海町のブース=5日午後、東京都港区
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