• 2025/09/14 掲載

姿変える銀行店舗=運用相談に特化、デジタル融合―新規出店相次ぐ・大手行

時事通信社

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大手銀行が個人の運用相談や口座開設に特化した新型店舗を相次いで出店している。「金利ある世界」の到来や資産運用機運の高まりを受け、店舗網を縮小してきた従来方針を転換。顧客とのリアルな接点を再び追求する。デジタルとの融合も掲げており、銀行は姿を変えつつある。

三菱UFJ銀行は12日、東京都内の商業施設「ニュウマン高輪」(港区)に個人専門店「エムットスクエア」1号店を開業した。約20年ぶりの新規出店だが、現金を取り扱う窓口はなく、イベントなどに使う広いスペース、口座開設などができるタブレット端末を置いたカウンター、相談ブース、ATMのシンプルな構造だ。

一方、営業時間は平日夕方や土曜・祝日に拡大。集客イベントも企画し、買い物や通勤時の立ち寄りやすさを前面に出す。銀行や証券、信託、カードを一元化する個人金融の新ブランド「エムット」の普及拠点と位置付け、約320店中80~100店程度を「スクエア」に再編する方向だ。

半沢淳一頭取は「銀行も社会や生活の変化とともに姿を変えながら、必要とされる新しい価値を提供していかなければならない」と話す。

三井住友銀行は2023年から、運用相談などに機能を絞った小型店「ストア」を商業施設などに展開しており、改装や移転で約400店中250店程度の転換を計画する。「デジタルとリアルのハイブリッド」をうたい、総合デジタル金融サービス「Olive(オリーブ)」の宣伝や利用相談も行う。

みずほ銀行は小型の個人専門店「みずほのアトリエ」を今年3月から展開。りそな銀行は相談やイベントに特化した「りそな!n(イン)」を年度内に約10カ所開設することを目指す。

超低金利が続いた1990年代後半以降、各行はコスト削減や合併後の重複解消のため店舗網を大きく縮小。ただ、近年の金利上昇で預金獲得の重要性が増し、個人顧客の取り込みが急務となった。存在感を増すインターネット専業銀行に対抗するためにも、対面接点の強みを生かす方向にかじを切った格好だ。日本大学の杉山敏啓教授は「銀行店舗の役割は『事務の場』から『相談・営業の場』が主になる」と指摘している。

【時事通信社】 〔写真説明〕三菱UFJ銀行の新型店舗「エムットスクエア」=8日、東京都港区 〔写真説明〕三井住友銀行の新型店舗「ストア」=大阪府泉南市(同行提供) 〔写真説明〕みずほ銀行の新型店舗「みずほのアトリエ」=3月13日、横浜市 〔写真説明〕りそな銀行の新型店舗「りそな!n(イン)」=奈良県大和郡山市(同行提供)

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