- 2025/09/17 掲載
ティッセンクルップ鉄鋼部門、印ナビーン・ジンダルから買収提案
[フランクフルト/デュッセルドルフ 16日 ロイター] - ドイツ鉄鋼・機械大手ティッセンクルップは16日、鉄鋼部門「ティッセンクルップ・スチール・ヨーロッパ(TKSE)」に対し、インドの複合企業ナビーン・ジンダル・グループの国際鉄鋼部門から拘束力のない買収提案を受け取ったと発表した。
ティッセンクルップは長年、鉄鋼部門の売却を模索してきた。
TKSEはドイツ最大の鉄鋼メーカーで、昨年の売上高は107億ユーロ(126億ドル)。発表を受け、ティッセンクルップの株価は一時7.9%値上がりし、約4年半ぶりの高値を付けた。
ティッセンクルップは今回の提案について「特に経済的な持続可能性、グリーン移行の継続、鉄鋼拠点での雇用」について精査すると述べた。
金銭面の詳細は非公表。ティッセンクルップは潜水艦から自動車部品まで多岐にわたる事業の選択と集中のため、大半の事業部門について一部売却を模索している
ナビーン・ジンダル・グループの国際鉄鋼部門「ジンダル・スチール・インターナショナル」は、今回の提案によりドイツでの鉄鋼生産拠点を確保できると表明。提案には、デュイスブルクにあるTKSEのグリーン鉄鋼生産拠点の完成や、電炉生産能力の拡大に20億ユーロ以上を投資する案が盛り込まれていると述べた。
ジンダル・スチール・インターナショナルは昨年、チェコの鉄鋼メーカー、ビトコビツェ・スチールを買収。関係筋によると、TKSEの年金債務を引き継ぐ用意があるという。
ドイツの産業別労働組合IGメタルの幹部は、今回の提案は朗報であり、できるだけ早く詳細な協議を開始すべきだと述べた。
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