- 2025/10/22 掲載
バービー人形のマテル、第3四半期売上高・利益が市場予想下回る
売上高の地域別で最大となっている北米の売上高が前年同期比で11.7%減り、下落率は前年同期の3.4%を大きく上回った。経済見通しが不透明なのを懸念し、小売業者がバービーなどへ玩具の注文を遅らせたのが足を引っ張った。
インフレとトランプ米大統領による輸入品への関税強化によるコスト上昇が響き、第3・四半期の調整後粗利益率は50.2%と、前年同期の53.1%から低下した。2025年の中国での生産比率を40%未満に抑えることを目指すマテルは、関税コストを軽減するためにサプライチェーン(供給網)の多様化と製品の最適化を進めている。
CFRAリサーチのアナリスト、ザカリー・ウォーリング氏は「関税はマテルや他の玩具メーカーに明白な影響を与えており、(トランプ氏が)新たに発表した(中国からの輸入品への)100%の関税が発効すれば、粗利益にさらに大きな影響が出るだろう」と指摘する。
マテルの株価は21日の時間外取引で約7%下落した。
ただ、25年通年の業績見通しは据え置いた。小売業者が年末商戦需要に向けて在庫を補充するため、第4・四半期は好調な業績になると見込んでいる。
玩具業界誌「トイブック」のジェームズ・ザーン編集長は「11月に向けて消費者信頼感が安定していれば、米国玩具業界の小売り販売は引き続き好調に推移すると確信している」との見方を示した。
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