- 2025/10/31 掲載
東エレク、通期純利益見通しを上方修正 期初予想には達せず
Ritsuko Shimizu
[東京 31日 ロイター] - 東京エレクトロンは31日、2026年3月期通期の連結純利益予想を4440億円から前年比10.3%減の4880億円へ上方修正した。上期実績が想定を上回ったことを踏まえ、通期見通しを修正した。下期の見通しは据え置いている。また、10月に一部保有株式の売却を行い、特別利益を計上した。
既存装置を新機能によってアップグレードする改造サービスが上期の上振れ要因となっている。
同社は、4―6月期決算時に業績見通しを下方修正した。今回、上方修正したものの、期初予想には達していない。期初の純利益見通しは5660億円だった。川本常務は「下方修正時の要因に大きな変化はない」とした。
同社では、旺盛なAI(人工知能)需要にけん引され、先端半導体向け投資は拡大傾向が続くとみている。川本弘常務は会見で「顧客から強い引き合いが来ているが、実現するのは来期だとみている」とした。
新しい会社予想はIBESがまとめたアナリスト20人の予想平均4728億円を上回った。
中間配当は従来計画の245円を264円(前年同期は265円)に増額した。
台湾積体電路製造(TSMC)から技術上の機密情報を盗んだ疑いで3人を拘束していると台湾司法当局が5日に発表した事案について、現地子会社の元従業員1人の関与を確認したと発表している。
川本常務は「引き続き台湾当局の捜査に全面的に協力している」と述べ、情報の外部への流出などの事実はないとした。また、TSMCに関連する事業への影響については「現時点で、開発を含めアクティビティには大きな影響はなく、ビジネスへの影響はないとみている」とし「こういう事態でもあり、真摯に顧客と対応し、信頼回復に努めている」と述べた。
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