• 2025/11/12 掲載

英中銀副総裁、ステーブルコイン規制緩和は金融安定性脅かすと警告

ロイター

photo
会員(無料)になると、いいね!でマイページに保存できます。
Phoebe Seers Tommy Reggiori Wilkes

[ロンドン 11日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)のサラ・ブリーデン副総裁は11日のロイターのインタビューで、法定通貨の価値に連動するデジタル通貨であるステーブルコインのさらなる規制緩和は金融の安定性を脅かし、信用収縮を引き起こすリスクがあると警告した。その上で、英国は米国とは異なるアプローチが必要だとの見解を示した。

英中銀が10日発表したステーブルコインの規制に関する提案では、発行者が資産の40%を中銀に預ける一方、最大60%を短期国債に投資できるとしている。発行者が裏付けとなる資産の最大60%を短期国債に投資することも認めるとした。

ブリーデン氏は40%に設定したのは、過去に起きた金融ストレスに「根拠がある」と指摘。一例として2023年の米シリコンバレー銀行(SVB)の経営破綻や、サークルが発行するステーブルコイン「USDC」が米ドルとの1対1のペッグを失った出来事など、預金者やステーブルコイン保有者が一斉に引き揚げた事例を挙げて、「SVBやサークルで起きた事態を見れば、この数値はおおむねそれに沿ったものだ。だからこそ、私たちはより低い数値ではなく、40%を提案している」と強調した。

また、個人のステーブルコイン保有上限を2万ポンド、大部分の企業の保有上限を1000万ポンドに設定したのは一時的な措置であり、顧客が銀行預金を引き出してステーブルコインを購入することで預金が減る銀行の負担と信用圧力を「半減させる」ためだと説明した。

ブリーデン氏は、米国ではノンバンク金融の市場規模がはるかに大きく、流動性も高い一方で、英国では住宅ローンや他の消費者の借り入れのうち約85%を銀行からの融資に依存していると紹介。その上で「この新しい形態の通貨を導入する過程では、これまでとは違ったリスクを管理しなければならない」と訴えた。

評価する

いいね!でぜひ著者を応援してください

  • 0

会員(無料)になると、いいね!でマイページに保存できます。

共有する

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

関連タグ タグをフォローすると最新情報が表示されます
あなたの投稿

    PR

    PR

    PR

処理に失敗しました

人気のタグ

投稿したコメントを
削除しますか?

あなたの投稿コメント編集

通報

このコメントについて、
問題の詳細をお知らせください。

ビジネス+ITルール違反についてはこちらをご覧ください。

通報

報告が完了しました

コメントを投稿することにより自身の基本情報
本メディアサイトに公開されます

基本情報公開時のサンプル画像
報告が完了しました

」さんのブロックを解除しますか?

ブロックを解除するとお互いにフォローすることができるようになります。

ブロック

さんはあなたをフォローしたりあなたのコメントにいいねできなくなります。また、さんからの通知は表示されなくなります。

さんをブロックしますか?

ブロック

ブロックが完了しました

ブロック解除

ブロック解除が完了しました

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

ユーザーをフォローすることにより自身の基本情報
お相手に公開されます

基本情報公開時のサンプル画像