- 2025/11/17 掲載
日経平均は小幅続落、様子見で方向感乏しい インバウンド株は大幅安
[東京 17日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は小幅に続落し、前営業日比52円62銭安の5万0323円91銭で取引を終えた。中国外務省が前週末、国民に日本への渡航を当面控えるよう注意したことからインバウンド(訪日外国人)関連銘柄が売られ、相場の重しとなった。一方、AI(人工知能)・半導体株には買い戻しも入り、指数を支えた。日経平均は朝方は売りが強まったが、一巡後は様子見姿勢が強まり方向感の乏しい展開が続いた。
日経平均は前営業日比94円安と小幅安でスタートした後、下げ幅を拡大し、一時530円安の4万9845円86銭まで下落した。ただ、節目の5万円を割り込むと押し目買いも入り、その後は下げ幅を縮小。プラスに転じる場面もあった。後場に入ると、様子見姿勢が広がり、一進一退の展開が継続。大引けにかけては5万0200円台を中心にもみ合いが続いた。
市場では「AIインフラ関連の設備投資が過大ではないか、との懸念もくすぶる中で今週のエヌビディア決算が注目される。足元では米利下げ期待も後退しており、米国発のハイテク株調整にはまだ注意が必要」(フィリップ証券のアナリスト・笹木和弘氏)との声が聞かれた。
一方、インバウンド関連に関しては、一時的な売りでとどまるのか、売りが長引くのか動向を見極めたいとの指摘があった。
TOPIXは0.37%安の3347.53ポイントで取引を終了。プライム市場指数は0.38%安の1723.80ポイントだった。東証プライム市場の売買代金は6兆1873億6300万円だった。東証33業種では、非鉄金属、電気・ガス、情報・通信など14業種が値上がり。証券、商品先物取引、空運、小売など19業種が値下がりした。
新興株式市場は、東証グロース市場250指数が1.41%安の698.53ポイントと3日続落した。
個別では、三越伊勢丹ホールディングス、高島屋、J.フロント リテイリングなど百貨店株が大幅下落したほか、ANAホールディングスなどの空運株も売られた。中国売上比率の高いファーストリテイリングは5%超安となり、日経平均を293円ほど押し下げた。一方、前週末に決算を公表したニデックは8%超安だった。
ソフトバンクグループ、アドバンテスト、東京エレクトロンなどは堅調だった。
プライム市場の騰落数は、値上がり618銘柄(38%)に対し、値下がりが932銘柄(57%)、変わらずが63銘柄(3%)だった。
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