- 2025/11/21 掲載
さらなる利下げは金融安定リスクを招く=米クリーブランド連銀総裁
[20日 ロイター] - 米クリーブランド地区連銀のハマック総裁は20日、現時点でさらなる利下げは経済に幅広いリスクをもたらすと警告した。
同連銀が開催する会議での講演原稿で、FRBの目標である2%を上回るインフレが続いていることを踏まえ、「労働市場を支えるために金利を引き下げれば、インフレ高止まりが長引くリスクがあり、金融市場におけるリスクテイクを助長する恐れもある」とした。
株価上昇と「緩和的な」信用状況により金融環境は「現在、かなり緩和的」であると指摘し、こうした状況でさらに利下げすることは「リスクの高い融資を支援する可能性がある」と説明した。
米連邦準備理事会(FRB)による金利引き下げは市場の価格形成を歪める可能性もあり、ひいては「次の景気後退が来た場合、利下げがなかった場合に比べ予想されていたよりも規模が大きくなり、経済にさらに大きな影響を与える可能性がある」ことを意味する。
ハマック氏はまた、利下げは雇用市場への「保険」という位置づけになるかもしれないが、「そうした保険は金融安定リスクの高まりを犠牲にして得られる可能性があることに留意すべきだ」とも述べ、10月FOMCでの利下げ決定に反対だったとの考えを示した。
ハマック氏は今年の米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を持たない。
金融システムについては、「銀行の資本は現時点で十分だ」とし、良好な状態にあるとの見解を示した。
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