- 2025/12/19 掲載
MUFG、空白地インドに本格進出 ノンバンク大手に20%出資
[東京 19日 ロイター] - 三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は19日、インドのノンバンク大手シュリラム・ファイナンスに約6800億円(約3962億インドルピー)を投じ、20%の持ち分を取得すると発表した。海外事業の拡大を図る中で「空白地」となっていたインドに本格進出し、米国に次ぐ成長の柱と位置付けるアジア事業の強化につなげる。
傘下の三菱UFJ銀行がシュリラムの第三者割当増資を引き受け、持ち分法適用会社とする。MUFGから取締役2人を派遣する予定。
1979年設立のシュリラム・ファイナンスは、商用車ローン・乗用車ローンを中心とし、特に中古車ローンに強く、全国に約3200の支店網を持つ。インドのノンバンク市場の貸出残高で2位の規模を誇る。
他の大手金融グループと同様に海外事業の拡大を進めてきたMUFGだが、これまでインドでは本格的な事業基盤を構築できていなかった。現在は6拠点を展開し全国をカバーしているものの、事業規模は限定的。2024年には、民間銀行最大手HDFC銀行傘下のノンバンクを巡り出資交渉を進めたが、株式取得の協議は先送りされていた。今回の投資は、今後も同国で中小零細企業・リテール領域の事業基盤を確立し、事業展開を進める足掛かりとなる。
同社は海外進出において過去には、米モルガン・スタンレーへ約9000億円、インドネシア大手銀バンクダナモンへ約6900億円、タイのアユタヤ銀行に約5360億円の出資を行っている。
インド市場では、国内金融グループの出資が相次ぐ。三井住友フィナンシャルグループは大手商業銀行であるイエス銀行への出資を決め、みずほフィナンシャルグループは現地の起業家向けに強い投資銀行アベンダス・キャピタルへの出資を公表している。
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