- 2026/02/05 掲載
EXCLUSIVE-日本製鉄、転換社債5000億円発行を検討 日本企業で過去最大=関係者
Miho Uranaka Sam Nussey
[東京 5日 ロイター] - 日本製鉄が転換社債(CB)の発行を検討していることが分かった。発行額は最大で5000億円を目指して準備、早ければ月内にも決定する方向で検討している。複数の関係者が明らかにした。多額の資金需要が続く中、海外事業の拡大など成長投資に振り向けたい考え。実現すれば、日本企業による過去最大の転換社債発行となる。
これとは別に国際協力銀行(JBIC)が日鉄に対して1兆円規模の融資を実施する方向で調整していることも分かった。
日鉄では、米国・インド事業の拡大や、脱炭素対応に伴う設備投資などで多額の資金需要が続く見通しだ。長期的に巨額の投資が必要となる中、将来的な株式転換を視野に入れつつ、当面の財務への影響を抑える形での資金調達を模索しているという。
また、米鉄鋼大手USスチール買収(141億ドル、約2兆円)の際に3メガバンクが中心となり実行した約2兆円のブリッジローン(つなぎ融資)の残りの切り替えも必要とされる。 買収したUSスチールを巡っては、米国の関税政策や金利動向の先行き不透明感から鉄鋼市況が悪化し、足元では短期的な利益成長が見込みにくくなっている。このため、即時に株式の希薄化を招く増資ではなく、CBを選択したとみられる。 国内金利が上昇する中、ゼロクーポン型での発行とすることで、利払い負担を抑制する狙いもある。
日鉄は「何ら決まったことはない」とコメントした。JBICは「個別の案件については回答を差し控える」とした。 LSEG(ロンドン証券取引所グループ)のデータによると、5000億円規模のCBは、日本企業による発行として過去最大となる。一方で、関係者のうち1人は、発行条件や株式市場の動向次第では、発行額を縮小したり、計画自体を見直したりする可能性も残されていると話した。 CBは、社債として資金を調達しつつ、株価があらかじめ定めた転換価格を上回れば投資家の株式転換により、企業は自己資本を増強できる。日本企業は、条件が整えば、利払いが不要なゼロクーポン型を発行できる場合が多い。日鉄は、2021年10月に合わせて3000億円の転換社債を発行。株価の上昇とともに大部分が株式に転換された。
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