- 2026/02/06 掲載
過度な利上げで物価と賃金の循環壊さないよう、慎重に進めていく=増日銀委員
Takahiko Wada
[松山市 6日 ロイター] - 日銀の増一行審議委員は6日、今後の金融政策運営ついて、「適時・適切な利上げ」で基調的な物価上昇率が2%を超えないように抑えることが重要だと述べる一方で、「過度な利上げによって、ようやく回り始めた物価と賃金の緩やかな上昇という循環を壊さないことも必要」とも指摘し、利上げは慎重に進めていくことになると語った。
愛媛県松山市で行われた金融経済懇談会であいさつした。増委員が懇談会であいさつするのは昨年7月の就任以来、初めて。
増委員は、基調的な物価上昇率は「まだ2%の下にいるものの、かなり2%に近付きつつある」との認識を示した。実質金利の低さや中立金利の推計レンジに触れた上で「いまだに緩和的な環境であることは確か」と述べ、日銀の展望リポートで示している経済・物価の見通しが実現していくとすれば、経済・物価情勢の改善に応じて引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整して行くことになると説明した。
中立金利については、「それぞれが様々な推定を置いて算定されていて、広いレンジでしか示せない」と指摘、中立金利は「あくまで1つの参考指標」と述べた。その上で、この2年間の利上げで推定値のレンジに近づいてきているため、「今後は物価、雇用、金融環境などをより細かく点検して行くことが必要になる」とした。
中立金利算出のもとになる自然利子率について、日銀が2024年に示したマイナス1.0―プラス0.5%の推計レンジを示した上で「最新の推計でも大きくは変わっていないとみられる」と述べた。
為替に関し、増委員は、円安に端を発した物価上昇が世の中のインフレ予想を引き上げ、基調的な物価上昇率に影響する可能性がないか、十分に留意する必要があると述べた。
増委員は日銀のバランスシートにも言及。保有国債について、27年3月までの買い入れ減額計画を踏まえればピーク時に590兆円近くあった保有残高は2割弱ほど減少するが、「この先の買い入れのペースについては、マーケットの状況も見極めながら、しっかりと検討していく必要がある」と話した。
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