- 2020/11/25 掲載
アングル:中国企業の債務水準、過去最悪圏で推移
同国企業は近年、債務への行き過ぎた依存を減らす取り組みをしてきたが、そうした努力の成果が一定程度、帳消しになってしまっている。
ロイターが中国の上場非金融企業で時価総額1億ドル以上の2087社を分析したところ、9月末時点の債務総額はおよそ2兆7600億ドルで、前年同期比約12.5%増と過去1年で最も大幅な伸びだった。過去最悪だった6月末の2兆8000億ドルをわずかに下回るだけの水準だ。
国際金融協会(IIF)によると、世界の債務総額は年末までに過去最悪の277兆ドルに達する見通しで、中国の第3・四半期の債務の対国内総生産(GDP)比は335%。
中国国有企業(SOE)の積極的な資金調達も今年は目立っており、CSIセントラルSOE100指数の金融を除く構成企業75社の債務総額は四半期で見て前年同期比10.2%増と、3四半期ぶりの伸びになった。
ただ足元で、有名国有企業数社がデフォルトを起こしたことで、多額の債務を巡る不安が再燃している。ここ数週間では、国有石炭会社の永城煤電控股集団、独BMWの合弁相手の親会社である華晨汽車集団、国有半導体メーカーの清華紫光集団などが相次いでデフォルトになった。
リフィニティブのデータに基づくと、中国の非金融企業は来年末までに少なくとも8130億ドル相当の債務が返済期限を迎える。
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