- 2021/01/29 掲載
中国規制当局、企業の資産譲渡を制限 社債権者を保護
社債のデフォルト(債務不履行)が相次いだことを受けて、債権者の保護に動いたとみられる。
NAFMIIは、社債を発行した企業の大株主に対し、資産譲渡や関係者との取引を通じて、債務の返済義務を免れてはならないと表明した。
中国では昨年末、華晨汽車集団や永城煤電控股集団といった高格付けの国有企業の社債が、相次いでデフォルトに陥り、債券市場に動揺が走った。
華晨汽車集団はデフォルトの直前、香港に上場している傘下のブリリアンス・チャイナ・オートモーティブ・ホールディングス(華晨中国汽車控股有限公司)の株式30%を別の子会社に移管。永城煤電控股集団も、保有する中原銀行株を政府系子会社2社に移管していた。
NAFMIIは29日、資産を無償譲渡する場合は、債券保有者に適切なタイミングで情報を開示する必要があると主張。
資産の譲渡により、純資産が10%以上減少する場合や支配権が変わる場合は、社債保有者との会合を開く必要があるとした。
中国の規制当局は、一連のデフォルトを受けて、不正行為に対処する方針を示しており、一部の引受業者・格付け会社を処分したほか、情報開示を巡る規則を強化している。
中国証券監督管理委員会は28日、債券のデフォルトに対処するため「市場原理メカニズムを最適化する」と表明した。
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