- 2025/05/01 掲載
NY市場サマリー(30日)ダウ・S&P上昇、ドル・長期債利回りも上昇
第1・四半期の米GDP速報値は、市場予想(0.3%増)に反し、年率換算で前期比0.3%減となった。米経済がマイナス成長に陥るのは2022年第1・四半期以来。トランプ大統領が打ち出す関税措置を前に、企業による大量の駆け込み輸入があったことが響いた。
ウェルススパイア・アドバイザーズのシニアバイスプレジデント、オリバー・パーシュ氏は、GDPの落ち込みの「大部分」がおそらく関税を見越した輸入の急増によるもので、「これを調整すれば、四半期としてはプラス成長となる。しかし、第2・四半期にとっては良い兆候とは言えない」と述べた。
終盤の取引で、ドル/円は0.3%高の142.77円。
ユーロ/ドルは0.4%安の1.1343ドル。
<債券> 10年国債利回りが上昇した。米経済が第1・四半期に3年ぶりに縮小し、インフレも上昇したことがデータで示され、連邦準備制度理事会(FRB)の見通しが複雑化したため、不安定な取引となった。
指標となる米10年国債利回りは0.7ベーシスポイント(bp)上昇し4.181%となった。トランプ大統領の関税政策を受けて今月は変動が激しかったものの、月間では7bpの低下にとどまる見通しだ。
30年債利回りは3.5bp上昇し4.683%となった。
一方、2年債利回りは3.5bp低下し、3.623%となった。
<株式> ダウ工業株30種とS&P総合500種が上昇して取引を終えた。第1・四半期の国内総生産(GDP)統計が3年ぶりのマイナス成長を示したことを受け、株価は終始マイナス圏で推移していたが、終盤に買いが入った。
実質GDP速報値は年率換算で前期比0.3%減少。市場予想(0.3%増)に反し、2022年第1・四半期以来のマイナス成長となった。
この日は主要消費財などの上げが目立った。同セクターは0.7%高。英チョコレートメーカーのキャドバリーを抱える米食品大手モンデリーズが予想を上回る決算を受けて3.8%上昇したことなどが寄与した。
<金先物> 対ユーロでのドル高を背景に売りが優勢となり、続落した。一方、低調な米国内総生産(GDP)速報値などを受け、米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ観測が強まり、下値は限定的だった。中心限月6月物の清算値(終値に相当)は前日比14.50ドル(0.43%)安の1オンス=3319.10ドル。月間では5.36%高となった。
<米原油先物> 石油輸出国機構(OPEC)盟主のサウジアラビアが増産による市場シェア回復を目指す方針を示唆したとの報を受け、供給過剰懸念が増幅する中、急落した。米国産標準油種WTIの中心限月6月物の清算値(終値に相当)は前日比2.21ドル(3.66%)安の1バレル=58.21ドルと、2021年3月下旬以来、約4年1カ月ぶりの安値水準となった。7月物は2.22ドル安の57.62ドル。
ドル/円 NY終値 143.07/143.08
始値 143.06
高値 143.19
安値 142.53
ユーロ/ドル NY終値 1.1327/1.1330
始値 1.1361
高値 1.1388
安値 1.1318
米東部時間
30年債(指標銘柄) 17時05分 99*01.50 4.6843%
前営業日終値 99*20.00 4.6480%
10年債(指標銘柄) 17時05分 103*20.50 4.1677%
前営業日終値 103*19.00 4.1740%
5年債(指標銘柄) 17時05分 100*20.50 3.7333%
前営業日終値 100*14.75 3.7730%
2年債(指標銘柄) 17時05分 100*08.38 3.6130%
前営業日終値 100*05.63 3.6580%
終値 前日比 %
ダウ工業株30種 40669.36 +141.74 +0.35
前営業日終値 40527.62
ナスダック総合 17446.34 -14.98 -0.09
前営業日終値 17461.32
S&P総合500種 5569.06 +8.23 +0.15
前営業日終値 5560.83
COMEX金 6月限 3319.1 ‐14.5
前営業日終値 3333.6
COMEX銀 7月限 3282.8 ‐74.9
前営業日終値 3357.7
北海ブレント 6月限 63.12 ‐1.13
前営業日終値 64.25
米WTI先物 6月限 58.21 ‐2.21
前営業日終値 60.42
CRB商品指数 288.7731 ‐5.4560
前営業日終値 294.2291
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