- 2021/02/05 掲載
米J&J、新型コロナワクチンの緊急使用許可をFDAに申請
[4日 ロイター] - 米医薬品・日用品大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)は4日、開発中の新型コロナウイルスワクチンについて、米食品医薬品局(FDA)に緊急使用許可を申請したと発表した。
今後数週間で欧州当局にも申請する方針という。
同社は1月29日、世界的に行われた大規模臨床試験(治験)でワクチンの有効性が66%だったとし、近くFDAに緊急使用許可を申請するとしていた。
FDAは4日夜、J&Jの緊急使用許可申請を検証するため、ワクチン・関連生物製剤諮問委員会の会合を2月26日に開くと発表した。
米ファイザー・独ビオンテック製と米モデルナ製のコロナワクチンは、諮問委の会合の1日後に緊急使用許可が下りた。
J&Jのワクチンは、ファイザー・ビオンテック製やモデルナ製とは異なり、1回の接種で済み、冷凍保存の必要もない。
英国や南アフリカで最初に確認された新型コロナ変異株を巡る懸念が広がる中、J&J製ワクチンが承認されれば、米国内のワクチン供給が拡大するほか、接種に向けたプロセスの簡素化につながる可能性がある。
J&Jのポール・ストフェルス最高科学責任者(CSO)は先月、ワクチン開発は3月の接種開始に向けて順調に進んでいると述べていた。
同氏は当局への申請に関する発表文書で「当社は新型コロナワクチンの緊急使用が承認され次第、出荷を開始する用意がある」と表明した。
同社は新型コロナワクチン1億回分を10億ドルで提供することで米政府と合意しており、2021年上期の供給を見込んでいるという。米政府は追加契約の下で、さらに2億回分のワクチン供給を確保する可能性がある。
同社はまた、複数の海外保健当局に対し、段階的な申請を行っていることも明らかにした。欧州連合(EU)の欧州医薬品庁(EMA)へは今後数週間に条件付き販売承認の申請を行うという。
同社は米国、欧州、南ア、インドでワクチンを生産し、2021年に10億回分の供給を目指すと表明している。
*内容を追加します。
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