- 2021/02/18 掲載
ナスダック続落、IT株への売りやインフレ警戒で
一方、ダウ工業株30種は上昇。著名投資家のウォーレン・バフェット氏が率いる米投資会社バークシャー・ハザウェイが株式取得を明らかにしたベライゾン・コミュニケーションズやシェブロンの上げなどが寄与した。ベライゾンは5.2%高、シェブロンは3%高。
アップルやペイパル・ホールディングス、エヌビディアへの売りがナスダックとS&P500を圧迫し、S&P500情報技術指数は1%安となった。
半面、寒波の影響でテキサス州の石油施設が操業を停止したことで原油価格が上昇し、エネルギー株は1.5%高。1月の米小売売上高が予想を上回る大幅増となったことから、一般消費財も0.7%上昇した。
1月26─27日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨公表後、S&P500とナスダックは下げ幅を縮小、ダウは上げ幅を拡大した。議事要旨によると、緩和的な金融政策を維持する決定を参加者全員が支持した。
ブロンソン・メドウズ・キャピタル・マネジメントのプレジデント、オリバー・パーシェ氏は「市場は低金利の持続とFRBの緩和姿勢継続という両要素を正確に反映している」と指摘した。
ただ、FRBの緩和的なスタンスに加え、バイデン政権が掲げる1兆9000億ドル規模の経済対策を踏まえ、アナリストの間ではインフレ高進を警戒する声が浮上。市場では、FRBが予想より早期に政策転換を迫られるとの懸念が出ている。
最近の米国債利回り上昇でこうした懸念が強まる中、主要IT銘柄で利益確定の動きが広がっている。
ジョーンズトレーディングの首席市場ストラテジスト、マイケル・オルーク氏は、インフレ圧力の高まりでFRBが今後、政策見直しを迫られる可能性があるとした上で、そのためには「高い閾値を超える必要がある」と述べた。
個別銘柄ではウェルズ・ファーゴが5.2%上昇。リスク管理やガバナンスについて同社がまとめた改善案をFRBが受け入れたと報じられた。
カナダの電子商取引・ショッピファイの米上場株は3.3%安。新型コロナウイルスワクチンの接種が進むにつれて実店舗の客足が戻るとみられる中、2021年売上高の伸び鈍化を示唆した。
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.42対1の比率で上回った。ナスダックでは1.60対1で値下がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は143億1000万株。直近20営業日の平均は159億9000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 31613.02 +90.27 +0.29 31485.61 31643.70 31338.76
前営業日終値 31522.75
ナスダック総合 13965.50 -82.00 -0.58 13911.65 13976.43 13804.26
前営業日終値 14047.50
S&P総合500種 3931.33 -1.26 -0.03 3918.50 3933.61 3900.43
前営業日終値 3932.59
ダウ輸送株20種 13098.94 -81.80 -0.62
ダウ公共株15種 853.06 +1.86 +0.22
フィラデルフィア半導体 3178.24 -60.68 -1.87
VIX指数 21.50 +0.04 +0.19
S&P一般消費財 1371.36 +8.88 +0.65
S&P素材 465.57 -0.62 -0.13
S&P工業 760.01 -2.35 -0.31
S&P主要消費財 676.69 +2.64 +0.39
S&P金融 534.08 +1.89 +0.36
S&P不動産 236.53 +0.20 +0.08
S&Pエネルギー 347.55 +4.98 +1.45
S&Pヘルスケア 1356.79 +4.80 +0.36
S&P通信サービス 239.70 +1.15 +0.48
S&P情報技術 2402.23 -25.09 -1.03
S&P公益事業 314.11 +0.36 +0.12
NYSE出来高 10.15億株
シカゴ日経先物3月限 ドル建て 30350 - 50 大阪比
シカゴ日経先物3月限 円建て 30345 - 55 大阪比
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