- 2021/03/10 掲載
前場の日経平均は小幅続伸、方向感なく中盤から伸び悩む
時間外取引で米株先物が値を消していることも重しとなっている。
9日の米国株式市場は上昇。米国債利回りが低下し、このところ売られていたテクノロジー株に買いが入ったことからナスダック総合が約4%上昇し、前日の下げから持ち直した。ダウ工業株30種は取引時間中の最高値を更新。フィラデルフィア半導体指数(SOX)が6%以上の大幅上昇となった。
これを受けて日本株は、半導体関連株をはじめ値がさのグロース株が買われる一方、前日まで堅調に推移していたバリュー株が軟調なスタート。ただ、中盤からグロース株が値を消す中で、日経平均はこう着感が生じ、方向感を欠いて前日比終値近辺で一進一退の展開となった。
市場では「米長期金利の落ち着きによって、割高感が薄れた大型ハイテク株が買われた」(野村証券・投資情報部投資情報二課課長代理の神谷和男氏)との声が聞かれた。
値がさのグロース株が復権したかのような相場つきになったが、週末のメジャーSQ(特別清算指数)算出を控えているため、積極的にポジションを取ろうとする動きは見られず、前場中盤からは見送りムードが支配している。
TOPIXは0.08%高で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は1兆3766億9900万円となった。東証33業種では、医薬品、電気機器が上昇し、鉱業、鉄鋼、石油・石炭製品などの値下がりが目立つ。
個別では、ソニー、ファナックなどが堅調だが、三菱UFJフィナンシャル・グループ、日本製鉄などが反落し、朝方高かったソフトバンクグループもさえない。
東証1部の騰落数は、値上がりが835銘柄、値下がりが1259銘柄、変わらずが99銘柄だった。
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