- 2021/03/16 掲載
価格引き下げを=水素活用へ税制優遇も要請―民間協議会
自動車メーカーなどの民間企業や大学、研究機関でつくる「水素バリューチェーン推進協議会」の共同代表を務める内山田竹志トヨタ自動車会長らが16日、水素社会実現のための提言書を梶山弘志経済産業相に手渡した。提言では、水素の普及には価格が既存の化石燃料より大幅に高い状況を是正する必要があると強調し、関連設備導入への税制優遇などを求めた。
梶山氏は「(民間と)連携しながら社会実装(実用化)に取り組みたい」と述べ、提言を政策の検討に反映させる意向を示した。
水素は水を電気分解したり、天然資源を加工したりして生産する。運搬や保管には専用設備も必要で、製造・流通などの各過程で化石燃料より多額の費用がかかる。提言では低コスト化への具体策として、比較的安価な外国産水素の輸入に向けた資源外交や、水素ステーションの運営への補助制度などを挙げた。
政府が検討を進める炭素への価格付け(カーボンプライシング)については、「既存の石油石炭税などへの単純な上乗せはエネルギーコストを引き上げるだけ」と指摘し、慎重な議論を求めた。
【時事通信社】 〔写真説明〕水素バリューチェーン推進協議会から水素社会の実現に向けた提言書を受け取る梶山弘志経済産業相(右から2人目)=16日、東京都千代田区
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